スタイリスト、山本あきこさんの人気連載。「もしかしてファッション以前?」という素朴な疑問から、「この服のスタイリングはどうしたらいい?」という現実的な着こなしまで、大人の女性の「それ、あるある!」というおしゃれのお悩みにお答えしていきます。

ベーシックな「チノパン」が復活の兆し

まだ暑い日もある今の時季。新しいおしゃれを始めたいものの、長袖のトップスには手が出ないというのが正直なところ。そこでおすすめなのがボトムを更新すること。これならトップスは半袖のまま、あるいは足元はサンダルのままでも新鮮な秋のおしゃれが楽しめます。今年は40代にはおなじみの「チノパン」の人気が再燃中。できればカッコよく履きこなしたいものですが…。

【写真】山本あきこさんのチノパンコーデ

●40代がチノパンを今っぽく履くには?

何周も「チノパンの流行」を経験している40代には、身近である分、新しいアプローチが思いつきにくいアイテムではあるかも。そこで今回は、チノパンを今どきムードで履きこなすためのポイントをお話していきます!

●ウエストマークし、きれいめを意識しよう

(1) パキッとした色を合わせる

チノパンはほとんどが「ベージュ」。これにグレーやパステルカラーなどの中間色を合わせると、どうしても印象がぼやけてしまいます。もちろん、小物を工夫すればおしゃれに着こなすことも可能ですが、それよりも、「黒」や「白」などのパキッとした色のアイテムを合わると覚えたほうがはるかに簡単! モノトーンを中心にメリハリをつけた着こなしなら、40代にふさわしい大人っぽい雰囲気に仕上げることができます。


(2) 今年はチノパンも「ウエストマーク」を!

チノパンを今年らしく履くもうひとつのポイントは、「ウエストマーク」をすること。今年のチノパンは太ももまわりに余裕がある、やや太めのシルエットのものが主流。これにダボっとしたトップスを重ねてしまうと、シルエットがややルーズになってしまいます。そこで、上に何か羽織るとしても、一度しっかり「ウエストマーク」して、ウエストの位置を示すことが重要です。こうすることで、メリハリのある着こなしに近づけることができます。

●40代、チノパンコーデの正解

ポイントを踏まえての正解コーデはこちら!
左はチノパン以外をモノトーンでまとめた例。色数を抑えたことですっきりとした印象になりますし、落ち感のあるブラウスを羽織ったことで、チノパンといえばアメカジ、とはひと味違う新鮮さが出ていると思います。

右は、チノパンにTシャツ、ミリタリージャケットを羽織った例。こちらはややカジュアルでありつつも、ウエストをしっかりマークしていることで今年らしいおしゃれなバランスになっています。足元がぺたんこ靴でも、ウエストマークがあるだけ全身のバランスがアップ。スニーカーやローファーなど歩きやすい靴を選ぶことができます。

●太めのチノパンもベルトでスッキリ

私が実際にチノパンをはいたスタイルはこちら。ちょっと太めのタック入りチノパンに、デザインカットソーを合わせ、色数を抑えてシンプルに着ています。お話ししたように、しっかりとベルトでウエストマークしていることにご注目ください! まだまだ暑いので足元はサンダル。
チノパンはベーシックなアイテムなので、これから季節が進んでもニットやスウェットなどさまざまなトップスを合わせて楽しむことができます。「ベルト」を忘れずに、ぜひ取り入れてみてください。