吹き抜けのあるLDKが人気です。ただ、吹き抜けをつくると夏は冷房が効きにくく、冬は寒いという問題が。1年前にハウスメーカーで吹き抜けリビングのある家を建てた日刊住まいライターは、天幕カーテンを取りつけることで、この問題を解決。一年じゅう快適に暮らしつつ、吹き抜けの開放感を味わっています。新築時に取りつけたので、見栄えにも満足。

吹き抜けの寒さ対策に天幕カーテンを採用

わが家は筆者と夫、息子(8歳)、実母の4人家族。ハウスメーカーで約38坪の2階建ての家を建てました。

選んだ土地は、周囲を家に囲まれた旗竿地の土地。LDKに明るさと開放感を取り入れるために、設計士から吹き抜けを提案されました。

吹き抜けを採用すると、開放感はあるものの、冷暖房が効きにくいという、デメリットがあるとのこと。ですから極度に寒がりな筆者は、吹き抜けに抵抗が…。しかし、天幕カーテンを採用することで、この問題は解決できるとのこと。

実際、天窓カーテンを採用することで、明るさと春夏秋冬の快適さの両方を手に入れることができました。さっそくわが家の天幕カーテンについて、詳しくご紹介します。

 

費用は25万円。ひもを引っ張れば簡単に開閉できる

写真は天窓カーテンを閉めているときに撮ったものです。筆者の家は吹き抜けに梁(はり)があります。この梁に干渉しないよう、天幕カーテンとレールを取りつけています。

 

使用しているカーテンレール(写真)は、吹き抜けサイズ約260×230cmに合わせた中型の「天窓紐引部品セット」です。

天幕カーテンと、このカーテンレールを取りつけるのにかかった費用は、約25万円(2022年時)でした。

 

テンションブーリー(写真・動力を伝達するひもがたるまないよう、重りで張りを調節する装置)と、天幕カーテンが引分ひもでつながっています。

 

ひもを引っ張ることで簡単に開閉できます。写真のように片手でも操作可能。天幕カーテンをあけると、蛇腹(ジャバラ)のように折りたたまれ、吹き抜けが現れます。

生地の種類は、分厚すぎると2階窓からの光を遮断してしまいます。かといって薄すぎると、エアコンの空気が吹き抜けへ抜けてしまう不安が。そこで設計士とも相談し、厚さ0.46mmカーテン生地を選びました。

とくに真冬は断熱効果を実感!スウェットのみでもOK

天幕カーテンをつけてよかったと、いちばん感じたのはやはり冬です。暖房で暖めた空気が、吹き抜けへ逃げることなく、室内の暖かさを保つことができました。

余談ですが、本当に寒い日、吹き抜けを目の当たりにすると、広くて開放的なことで、なぜか寒く感じてしまう筆者。しかし、天幕カーテンで吹き抜けをシャットアウトするだけで、気分的な効果でしょうが、温かみを感じることができました。

ちなみに夫は、真冬のいちばん寒い時期にヒートテックや肌着なし、上下スウェットのみで生活していました。それぐらい、断熱効果を感じているようです。

 

設計の段階から取り入れたことも正解

こちらは、2階から吹き抜けを見下げた写真です。設計の段階から採用を決めていたので、この下にリビングがあることがわからないくらい、すき間なく隠れています。あとづけだと、こうはいかなかったでしょう。

広範囲の吹き抜けにつける天幕カーテンは、きれいにフィットしていないと悪目立ちしてしまいます。カーテンの色合いも含め、設計士やインテリアコーディネーターと部屋の雰囲気になじむよう、しっかり打ち合わせして正解でした。

大満足の天幕カーテン。デメリットをあげるとすれば…

天幕カーテンを取りつけて後悔していることは、今のところありません。ですが、懸念している点がひとつだけあります。それは天幕カーテンの洗濯に関すること。

こちらの天幕カーテン、自分で取りはずしができず業者に依頼しなければなりません。その場合、それなりの出費を覚悟することになるでしょう。

また、小さな子どもが、床に固定されているテンションブーリーと引分ひもで遊ばないように、目を配らせる必要があります。ガチャガチャ引っ張ると、壊れてしまう可能性が…。わが家の息子は引っ越し当時7歳だったので問題ありませんでしたが、ここは要注意です。