普通車もマナー守れ!

せっかくの予約制ダブル連結トラック駐車場が

 NEXCO3社(東日本・中日本・西日本)は2023年6月7日(火)、休憩施設における今後の大型車駐車マスの拡充方針について発表。そのなかで、マナー違反駐車の実態も明らかになりました。


普通車マスに横づけする大型車(画像:NEXCO東日本)。

 SA・PAではかねて、深夜帯の大型車の混雑が顕在化しています。2018年度より、駐車場のレイアウト変更や、普通2台分としても大型1台分としても利用できる兼用マスを増やすなどして、これまでに約3000台分の大型車マスが拡充されました。

 ただ、大型車マスに普通車が停める例のほか、普通車マスや通路へ大型車が駐車する例が多発しています。後者の場合は複数台分を占有してしまうケースも。

 また兼用マスについては、「まずは普通車、大型車それぞれの駐車マスを優先的にご利用いただき、それぞれの駐車マスが満車の場合に」兼用マスを利用してほしいとしています。普通車は縦列で2台停められますが、兼用マスに普通車が1台で駐車していると、大型車は利用できなくなるため、普通車はなるべく縦列で停めて欲しいということです。

 近年、車体を2台つないだ全長最大25mにもなる「ダブル連結トラック」が増加し、SA・PA4にも専用の予約制駐車場や駐車マスが整備されています。しかしそれも、予約していない大型車が停めていたり、通路を塞いで駐車したりして、予約車両が利用できないことがあるといいます。

 駐車マスの拡充にあたっては、個々のエリアの利用状況に合わせた対応がなされており、たとえばトレーラーの多さに応じてトレーラーと大型車の両方に対応したエリアや、予約制を含めたバス専用駐車マスを増やすエリアもあるなど、SA・PA駐車場はまさに多様化しています。そうした対応もむなしく、“とにかく空きスペースに停めてしまえ”とばかりに、本線への入出路までギッシリ占有されている様子も見受けられます。

 また、時間調整のため長時間駐車も課題です。8時間以上の駐車が6割を占めるという東名 足柄SA上り線のように、大型車マスを増やしても、さらに台数が増加して混雑するという悪循環に陥るケースもあるようです。NEXCO各社は駐車場の適正利用も呼びかけつつ、「駐車マスの増設やレイアウト変更による対策には限界があります」ともしています。