ウクライナ向けT-64戦車 チェコで整備&修理スタート 将来は生産も
弾薬製造についても計画しているんだとか。
修理が終わり次第、直ちに前線へ
チェコ国防省は2023年6月6日、国内工場でウクライナ軍戦車の整備や修理を行っていることを公表しました。
説明によると、整備や修理を実施しているのは、チェコ東部の街ノヴィー・イチーンの近郊に開設された軍事修理会社とのこと。同社は、チェコの国営企業VOP CZとウクライナのウクロボロンプロムの合弁企業として2023年初頭に設立されたものです。
セキュリティ上の理由から運び込まれた車両数は明確にされていませんが、T-64戦車の修理などに着手しているそうで、作業が終わり次第、直ちにウクライナの前線に戻されるとしています。
ウクライナ軍のT-64戦車(画像:ウクライナ国防省)。
現在、作業中のT-64は長らくウクライナの倉庫に保管されていた車体で、多くの部品を交換し、整備するなどして戦力となるよう復元しているとのこと。なお光学観測システムや通信システムなどは性能向上型に換装するそうです。
チェコのヤナ・チェルノホヴァ国防大臣は、ウクライナ戦車の整備・修理に関して、チェコ側はウクライナに対して修理や訓練の知識とスキルを提供することで、逆にウクライナ側から貴重な戦闘経験を積ませてもらっているといいます。
今後は戦車の整備や修理に限らず、兵器生産に関する諸協力、さまざまな口径の弾薬の生産、対空火器の保守と修理のためのサービスノードの開発、および新技術を導入するための共同研究センターの創設なども計画されている模様です。