AppleがiPhoneを自立型のペット追跡カメラに変えるためのフレームワーク「DockKit」を発表しました。DockKitを利用すると、開発者はペットの動きに基づいてiPhoneスタンドをコントロールすることができるアプリを作成可能となります。

Integrate with motorized iPhone stands using DockKit - WWDC23 - Videos - Apple Developer

https://developer.apple.com/videos/play/wwdc2023/10304/



Apple wants to turn your iPhone into a pet-tracking camera - The Verge

https://www.theverge.com/2023/6/7/23753103/apple-iphone-pet-tracking-camera-motorized-mount-dockkit



AppleはWWDC23の基調講演でVision ProやM2 Ultraなどを発表しましたが、基調講演で発表されなかったものも多数あります。そんな基調講演で発表されることはなかったものの、WWDC23の中でひっそりと発表されたもののひとつが「DockKit」です。

DockKitはiPhoneを自立型ペット追跡カメラに変えるためのフレームワークで、開発者はこれを利用してiPhone用の電動スタンドをコントロールすることができます。DockKitではiPhoneを電動スタンドに取り付けたまま「写真と動画のエクスペリエンス」を作成することができ、アプリは「Animal Body Pose API」を利用してカメラでペットを識別・追跡することが可能となります。Appleによると、Animal Body Pose APIを利用することでアプリ側はペットの姿勢を識別することが可能となり、ペットが座っているのかや立っているのかだけでなく、食べ物をねだっているのかなども識別できるようになる模様。



Appleは「DockKitとAnimal Body Pose APIを組み合わせることで、開発者は360度の視野に広がるライブ動画内の被写体を自動追跡し、スタンドを直接制御してフレーミングをカスタマイズし、モーターを制御し、他のオブジェクトを追跡するために独自の推論モデルを提供するアプリを作成することが可能となります」と説明しています。

The Vergeは「DockKitはAppleがリリース予定のiOS 17向けの公式機能ではないものの、Appleは開発者にiPhoneを利用したペットカメラを作成するために必要なツールを提供しています」「iPhone向けの電動スタンドは前々から存在していましたが、この機能をAppleのエコシステムに組み込むということは、スタンドを制御するためのアプリを個別にインストールする必要がなくなる可能性があることを意味します」と記しています。

なお、AppleはiOS 17の新機能として、iPhoneを充電している際に専用画面を表示する「StandBy(スタンバイ)」を発表しています。



AppleはWWDC23のセッションでDockKitについてさらに詳しい説明を行う予定です。