@AUTOCAR

写真拡大 (全4枚)

8代目5シリーズ EVも登場

BMWは、8代目となる新型5シリーズ・セダンを発表した。欧州では10月に発売される予定だ。

【画像】BMW最新の高級ミドルサイズセダン【BMW 5シリーズ・セダンおよびBMW i5を写真でじっくり見る】 全69枚

48Vマイルドハイブリッド、PHEV(プラグインハイブリッド)、EVの各種パワートレインを揃え、新たな内外装デザインと車載システムを採用。現行モデルと比較して、サイズも一回り大型化している。


BMW 5シリーズ・セダン    BMW

新型5シリーズ・セダンのボディサイズは、全長5060mm(現行より97mm拡大)、全幅1900mm(同32mm拡大)、全高1515mm(同36mm拡大)。ホイールベースは20mm延長され、2995mmとなった。

5シリーズ初となる完全電気駆動のEVモデルには「i5」という名称が与えられた。新型i5には2種類の仕様が用意されており、後輪駆動のi5 eドライブ40は最高出力340ps/250kW、最大トルク43.8kg-m(430Nm)を発揮する。0-100km/h加速6.0秒、最高速度193km/hとされている。

四輪駆動のi5 M60 xドライブは、ツインモーターで最高出力601ps/442kWと最大トルク83.6kg-m(820Nm)を発生する高性能モデルで、Mパフォーマンス独自のデザインが施されている。Mスポーツ・ブーストまたはMローンチ・コントロール機能を作動させると、フルパワーが開放され、0-100km/h加速3.8秒、最高速度230km/hに達する。

いずれも容量81.2kWhのバッテリーをアンダーボディに搭載し、欧州WLTPによる航続距離はi5 eドライブ40で497〜582km、i5 M60 xドライブが455〜516kmとされる。また、WLTP複合電力消費量は、前者で18.9〜15.9kWh/100km、後者で20.6〜18.2kWh/100kmとなっている。

i5は標準で最大11kW、オプションで最大22kWのAC充電に対応する。最大205kWのDC急速充電では、約30分で10〜80%の充電が可能だという。

48Vシステム導入 PHEVは来春

ガソリンおよびディーゼルエンジンには、48Vのマイルドハイブリッド技術が導入され、新しい8速ステップトロニック・スポーツ・トランスミッションが標準で組み合わされる。

欧州では、最高出力208ps/153kWを発揮する4気筒ガソリンの520i、最高出力197ps/145kWの4気筒ディーゼルの520dおよび520d xドライブが投入される。


BMW i5    BMW

また、2024年春には19.4kWhのバッテリーを搭載したPHEVや、直列6気筒ディーゼル搭載車も登場予定だ。i5の新たなモデルも、2024年内に登場するという。

BMWは、ミドルサイズセダンとしては最長クラスのホイールベース、前後トレッド幅の拡大、前後重量配分50:50により、「最大限のスポーティさ」を追求したという。軽量化やボディ・シャシー剛性向上にも力を入れているとのこと。

新型5シリーズには、可変ステアリング比のスポーツステアリングを標準装備し、オプションとしてMスポーツ・サスペンション、Mスポーツ・ブレーキ、電子制御ショックアブソーバーなどを設定している(i5 M60 xドライブには標準装備)。

ホイールは18インチまたは19インチが標準で、最大21インチの軽量アロイとパフォーマンスタイヤは、オプションとして設定される。

車載ディスプレイでゲームも可能に

エクステリアとしては、新しいBMWのデザイン言語を踏襲しつつ、フロントエンドに伝統的なキドニーグリル(i5ではブラックパネル)を採用している。サイドビューからリアにかけて力強さを強調する筋肉質なラインを描き、リアエンドのL字型テールライトは上下分割式とされた。

フラッシュ式ドアハンドルやフラットなアンダーボディ形状により空力特性を改善し、i5 eドライブ40では、空気抵抗係数を示すCd値は0.23とされている。


BMW 5シリーズ・セダン    BMW

インテリアでは、8.5世代のiドライブ・システムを搭載し、「クイックセレクト」機能によって使いやすさが改善されているという。ホームスクリーンのデザインが一新され、運転席側に縦に機能アイコンが配置されたことで、サブメニューに切り替えることなく、直接機能にアクセスできるのが特徴だ。

また、ディスプレイではビデオストリーミングが可能で、エアコンソール社のプラットフォームにより車載ゲームも利用できる。i5の充電中の待ち時間など、車両が停止している間に家庭用ゲームをプレイすることができる。

BMWのデジタルキー・プラスに対応し、スマートフォンやスマートウォッチをキーとして利用できるほか、オプションのパーキング・アシスタント・プロフェッショナルを装着すると、最大200mの自動駐車を車内または車外からスマートフォンでコントロールできるようになる。

新型BMW 5シリーズの価格はまだ公表されていない。