「自然」をテーマに、アニメーション映像と音楽が融合 『ディズニー・オン・クラシック ~夢とまほうの贈りもの 2023』が開幕
2023年5月13日(土)J:COMホール八王子にて、『ディズニー・オン・クラシック ~夢とまほうの贈りもの 2023』が開幕した。
本公演は、夢とまほうに満ちたディズニー音楽を、物語を紡ぐ映像とともに、日本人ヴォーカリストとオーケストラの生演奏でおくるコンサート。『ズートピア』、『ベイマックス』から日本初披露の「オリジナル組曲」をはじめ、映画公開から80年以上経った今も世代を超えて愛されている『バンビ』、“サークル・オブ・ライフ(生命の環)”がテーマのアニメーション映画『ライオン・キング』などを、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオとのコラボレーションによる貴重映像とともにとどける。
5/13(土)・14(日)J:COMホール八王子にて行われたプルミエ・コンサートより、開幕レポートが届いたので紹介する。
1曲目は「ディズニー・オン・クラシック」初出演の指揮者 辻博之とTHE ORCHESTRA JAPANの演奏、二期会のヴォーカリストたちのコーラスによる『ズートピア』より「オリジナル組曲」。
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの映画制作陣が編曲、特別に編集した映像を日本初披露。
様々な動物たちが人間のように暮らす“ズートピア”が舞台の本作。それぞれの動物たちの特徴や、暮らす地域の特色などが、色々なジャンルの音楽によって表現された組曲。
2曲目は、人を癒すケアロボットのベイマックスと天才少年ヒロとの“心の絆”を描いた物語、『ベイマックス』より「オリジナル組曲」。サンフランシスコと東京を融合させた架空都市、サンフランソウキョウが舞台。最愛の兄を事故で失い、心荒んだヒロを、献身的にサポートしようとするベイマックス。近代的でありながら、電子的な音とオーケストラが融合し、その世界観に引き込まれる。
さらに、牧野元美による日本版エンドソング「Story(English Version)」は、ベイマックスのように会場全体を包み込むような、温かい気持ちにさせてくれる1曲。
そして、プレゼンターのささきフランチェスコによる、貴重なキャラクターデザインやコンセプトアートなどの秘蔵画像を用いた映画制作秘話も見どころのひとつ。
1942年アメリカ公開/1951年日本公開の『バンビ』は、森の王子“バンビ”が愛らしい動物たちとの友情・恋・別れをとおして成長する物語。クラシック作品ならではの音楽は、改めてその完成度に気づかされる。
「メイン・タイトル(愛のうたごえ)」で森の中に誘われ、「4月の雨」ではヴォーカリストたちと雨の中を散歩し、春の訪れを喜び合う「春のしらべ」では一緒に口ずさみたくなる楽曲。成長したバンビとファリーンが愛を確かめ合う「ルッキング・フォー・ロマンス(あなたに歌を)」は、新堂由暁と田谷野 望の甘い歌声のデュエットに酔いしれてしまう。
雨や風といった自然の音や、鳥のさえずりなどの動物が奏でる音を、オーケストラが繊細に演奏。どんな楽器で奏でているか、耳をすましてほしい。音楽とシンクロするスクリーンの映像や、照明演出にも注目だ。そして、二期会のヴォーカリストたちによる日本語歌唱の真骨頂が発揮される美しいハーモニーを楽しもう。
第1部最後は、『ファンタジア/2000』より「火の鳥」(1919年版)。ストラヴィンスキー作曲のバレエ音楽をモチーフに、大自然の「死と再生」を描きます。THE ORCHESTRA JAPANによる、繊細かつダイナミックな演奏を、映像とともにおくる。
第2部は<Bittersweet Selection ~想い>の3曲。
実写映画『魔法にかけられて』より「そばにいて」を鹿野浩史、『トイ・ストーリー2』より「ホエン・シー・ラヴド・ミー」を牧野元美、実写版『美女と野獣』より「ひそかな夢」を菅原洋平が、甘く切なく歌いあげる。
第2部最後は、アニメーション映画『ライオン・キング』より8曲。
アフリカの大地へと誘う「サークル・オブ・ライフ」。印象的なズールー語のオープニングは、鹿野・新堂・菅原から1名が、日替わりで担当。続く牧野元美のソロでは、大迫力の演奏にのせて、力強くもどこか温かさを感じる。
「王様になるのが待ちきれない」では、無邪気な子供シンバを重田 栞が歌い、ザズーの鹿野浩史と子供ナラの田谷野 望とのコミカルな掛け合いも楽しい1曲。
スカーが歌う「準備をしておけ」では、後藤春馬の重低音が響きわたり、圧倒的な存在感で魅了します。
会場全体が緑のライトに染まるこの曲では、ファンシーカラー★ダイヤモンド・ライトを“緑”に灯して、ハイエナの一員になろう。
「ハクナ・マタタ」では、新堂由暁が伸びやかにシンバを歌いあげる。そしてリプライズでは、オーケストラとゲストのオールスタンディングが復活!ゲストも一緒に、拍手やペンライト、歌って踊ってもよし!舞台と客席がひとつになる瞬間だ。
新堂由暁と松原典子のデュオで歌う、シンバとナラのラブバラード「愛を感じて」や、迫力満点の「時は来た」など、親子の絆・友情・愛・勇気を描いた感動のストーリーをスクリーンの映像とともにおくる。
「自然」をテーマに、アニメーション映像と音楽が融合した全23曲を、会場で体感しよう。なお、本公演は、6月25日(日)山口・KDDI維新ホール メインホールまで、 全18公演開催。