27日の東京株式市場は引き続き買い手控えムードが漂うなか、日経平均株価は2万8000円台前半で弱含みに推移する可能性が高そうだ。前日の欧州株市場で主要国の株価指数が揃って下落したほか、米国株市場でもNYダウが200ドルあまりの下落で下値模索の動きが続いた。米地銀のファースト・リパブリック・バンク<FRC>が前の日に続いて急落し、金融システム不安が意識されるなかで投資家のセンチメントが弱気に傾いている。IT大手のマイクロソフト<MSFT>が好決算を好感して7%超の大幅高に買われたことを受け、ハイテク株には上昇するものも目立ち、ナスダック総合株価指数は上昇して引けた。しかし、シティグループ<C>やJPモルガン<JPM>など大手金融株が軒並み軟調で、全体相場はリスクオフの流れが続いている。これを受け東京市場でも、引き続き利益確定を急ぐ動きが優勢となる公算が大きい。取引時間中は米株価指数先物や外国為替市場の動向などに左右される可能性があるが、あすに日銀金融政策決定会合の結果発表と、植田日銀総裁の記者会見を控えていることで、押し目に買い向かう動きも限定的となりそうだ。

 26日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比228ドル96セント安の3万3301ドル87セントと続落。ナスダック総合株価指数は同55.194ポイント高の1万1854.351だった。

 日程面では、きょうは3月の建機出荷、2月の景気動向指数など。海外では、トルコ中銀の政策金利発表、1~3月期米実質GDP、3月の米仮契約住宅販売指数など。

出所:MINKABU PRESS