工事加速「京王線高架化」今年はついに「立ち上がります」橋脚ニョキニョキ出現中!?
2023年度は、今までにない大きな動きとなっていきそうです。
あちこちで橋脚がお目見えする1年に
踏切が多数除却される京王線の笹塚〜仙川間(乗りものニュース編集部撮影)。
2023年度は、京王線の高架化工事は、今までにない大きな動きとなっていきそうです。
京王電鉄は2023年4月17日(月)、京王線の笹塚〜仙川間約7.2kmで進められている連続立体交差事業(高架化)について、2023年度の工事進展について発表しました。
「Keio高架化Information vol.5」によると、明大前駅、桜上水駅、芦花公園駅の3か所で、駅部の高架橋が立ち上がりはじめるとのこと。地上から高架へ取りつく仙川〜千歳烏山、代田橋〜笹塚の2か所では、営業列車を切りまわす仮線の高架橋が今年度に構築されるとしています。
2013年に工事着手してから10年目となる今年。昨年の時点で用地取得率は8割弱に達し、各所で工事囲いだけでなく、実際の基礎工事が始まりつつあります。全8工区のうち、上北沢〜八幡山間の第5工区が2024年度着工予定で、他の工区はすべて着工済み。いよいよ工事が本格化しています。
高架化により、特急停車駅でありながら待避機能の無い「明大前駅」「千歳烏山駅」はどちらも2面4線のホーム構造に変化。通過待ちや、優等列車と各駅停車などの「待ち合わせ」も可能になります。
さて、現地ではすでに、橋脚のコンクリート構造物が姿を表しています。明大前駅東側では橋脚だけでなく、その上の床版部も一部完了しています。2023年度中に井の頭通りまでの大半で高架が構築され、西側でも「2号踏切〜3号踏切」の区画で高架構築と、その準備段階の土留め杭・基礎杭の工事が進みます。
桜上水駅では駅南西側の敷地に高い足場が組まれ、駅部の躯体工事のコンクリート打設の準備が進んでおり、橋脚の鉄筋組みも見えます。この駅部高架橋の構築が2023年度。駅東側ではヤード整備と、橋脚基礎を地下に打つための土留め杭設置が予定されています。
芦花公園駅では、調布方面ホームのすぐ隣で橋脚の鉄筋が組み上げられ、約2mほどの高さまでコンクリートが打ちあがり、フランジ継ぎ手の支柱も立っている状況となっています。このホーム西寄りの区画と、西側の踏切付近の区画が、2023年度に構築される予定です。
さらに代田橋駅では、仮線への移設に際し、新宿方面ホームを背後の仮設ホームへずらす工事が今年度中に実施。仙川〜千歳烏山では、一部では夜間に上下線の真上へ「仮高架橋」を組んでいき、一部では本設の調布方面行きの高架橋を、南側に構築していきます。