吊り橋かかるかな?

下関北九州道路 いまどうなってる?

 国土交通省 九州地方整備局が2023年度、「下関北九州道路」の都市計画・環境アセスメントを進めるための調査に乗り出します。


国道2号関門トンネル。開通から65年が経過し、代替路が求められている(乗りものニュース編集部撮影)。

 下関北九州道路は、本州と九州を隔てる関門海峡へ新たなルートを建設する事業です。道路としては国道2号関門トンネル、高速道路の関門橋に次ぐ3本目、鉄道を加えれば5本目になります。2008(平成20)年に一度凍結されたものの、安倍政権下で地元や国による調査が始まり、新規事業化まであと一歩という段階まできたといえるでしょう。

 そのルートは、下関と門司を結んでいる既存ルートよりも西側になり、下関市内の彦島と、北九州市街地の小倉を直結します。延長は約8km。活断層の影響を考慮して、海峡部は約2.2kmの吊り橋とされています。関門橋よりも大幅に長い橋が登場しそうです。

 このルートの整備効果としては移動時間の短縮などもありますが、一般からのアンケートでも声が大きかったポイントは、関門橋や関門トンネルの代替路確保という観点です。いずれも老朽化が進展し、しばしば通行止めが発生。そのたび、大渋滞に巻き込まれた苦い経験をもつ人が少なくないようです。