海田市〜安芸中野間3.9kmの中間に設置が検討されています。

町の総合計画で策定


広島地区の山陽本線の電車(画像:写真AC)。

 広島県海田町は2023年度の予算を発表。その中で、JR山陽本線の海田市〜安芸中野に設置を構想している新駅について、「設置可能性に関する基本調査」を行うとしています。前年度から継続で、予算は1800万円。

 設置が構想されているのは、同町の畝地区付近。同区間は駅間距離が4km近くあり、周囲に工場や学校があることから、古くから新駅設置の要望がありました。地元でつくる発起人会では駅設置を求める署名を1000筆以上集めており、ある町会議員はJRの関係者との協議で「駅間距離が長いので、設置許可は下りるだろう」という言葉も受けたと議会で話しています。

 町では2021年から2030年までの目標を掲げた「第5次海田町総合計画」で、海田東地区について「豊かな自然とにぎわいが調和した新たな拠点創出に向けたまちづくり」の一環として、「新たな交通拠点の形成」を挙げており、公式に新駅設置への意欲を示しました。その計画をもとに、今回いよいよ検討を始めた格好です。

 山陽本線では、2017年に東広島市の西条〜八本松間に開業した寺家駅が直近の新駅となっています。他エリアでも姫路市をはじめ、複数の新駅構想が挙げられています。

 ちなみに周辺では、海田市駅を含む約5.1kmで高架化事業が進行中。山陽本線と呉線であわせて16か所の踏切が除却される予定となっています。