「開通を宣言します」下北半島のバイパス 14km完成見通しで「整備率6割以上」へ 東京直結も近し?
東京から恐山まで一直線!?
野辺地からまっすぐ北へ
朝夕を中心に渋滞が著しいむつ市内の道路(画像:青森県)。
青森県は2023年4月6日(木)、県最北端の下北半島で整備されている高規格道路「下北半島縦貫道路」について、むつ市と横浜町の2工区計13.8kmが2025年度に開通する見通しだと発表しました。発表のタイトルにも「供用を宣言します」と謳われています。
下北半島縦貫道路は、野辺地からむつ市田名部までをむすぶ約70kmの道路です。国道279号バイパスとして、下北半島の住民へ青森・三沢両空港や東北新幹線アクセスをもたらすほか、緊急輸送道路として現道通行止め時の代替路、原子力発電所の立地するエリアとして各種の高速移動手段を確保します。また他エリアからは、大間や恐山などの観光アクセスが向上し、「最果て」のイメージが緩和することが期待されています。
そのうちすでに開通済みなのが、野辺地ICから六ケ所ICを経由して横浜吹越ICまでの25.3kmと、むつ市中心部の3.4km。あいだの区間はすべて事業中で、そのうち横浜ICまでと、むつ奥内IC以北があと2年ほどで開通を迎えます。
また、東北道は盛岡から弘前を経由しますが、八戸まわりの「東北縦貫道」の基本計画もあります。すでに盛岡〜八戸〜七戸北までが開通済み。野辺地までは「あともう少しで直結」という状況ですが、「野辺地七戸道路」として昨年事業化を果たし、調査設計が進められています。開通すれば、下北半島にとっては念願の「仙台・東京直結」となります。
なお、下北半島への鉄道アクセスを担う「JR大湊線」は快速含めて1日9往復、野辺地〜大湊は約1時間です。