“性能的にはミニイージス” 韓国次世代フリゲート「チュンナム」進水 特徴は異形のマスト
たとえるなら韓国版のあきづき型護衛艦?
就役は2024年を予定
韓国国防部は2023年4月10日(月)、新型フリゲート「チュンナム(忠南)」が 現代重工業の蔚山造船所で進水したと発表しました。
「チュンナム」は、韓国が新たに取得する「蔚山級バッチIIIプロジェクト」の最初の艦で、一見すると従来の大邱級フリゲート(蔚山級バッチII)と似た外観をしています。しかし、マスト形状が一新されるなど異なる部分が多々見受けられます。
マストは頂部にAESAレーダーを備えた、複合センサー構造のものになっています。これにより、「ミニイージス」と呼べるような対空能力に秀でた性能が付与されているといいます。
韓国海軍の新型フリゲート「チュンナム」(画像:大韓民国国防部)。
船体サイズは、全長129m、幅14.8m、排水量は約3600トン。乗員は約120名で、5インチ(127mm)単装砲や近接防御火器(CIWS)20mmファランクス、対艦ミサイル発射機などを搭載するほか、各種ミサイルを発射可能な垂直発射装システムなどを装備し、艦載ヘリコプター1機の運用能力も有しています。
主機には、ディーゼルエンジンと発電機からなる「ディーゼル・エレクトリック」に、ガスタービンエンジンを組み合わせた、「CODLOG」と呼ばれるハイブリッド推進方式を採用しており、巡航速度は15ノット(約27.8km/h)、最大速力は30ノット(約55.6km/h)を発揮します。
韓国海軍の説明によると、竣工は2024年を予定しているそうです。
なお、艦名の「チュンナム」とは、韓国中西部にある忠清南道(チュンチョンナムド)に由来します。この地名は「蔚山級バッチI」として建造された蔚山級フリゲートの3番艦「チュンナム」(2017年12月退役)で先に用いられており、今回はその艦名を引き継いだ形となっています。