“兵士だけ来ればOK 戦車・装甲車は事前に用意” ポーランド国内に米軍デポ開設 NATO連携の具現化
M1「エイブラムス」やM2「ブラッドレー」を常備しとくそう。
施設内では1個旅団戦闘団分の車両や兵器を保管
ポーランド国防省は2023年4月5日、同国中央部ポヴィツに、アメリカ軍の兵器保管・保守を目的とした事前集積施設を開所したと発表しました。
ポーランド中央部ポヴィツに開設された米軍施設に並ぶアメリカ陸軍のM1「エイブラムス」戦車(手前)とM2「ブラッドレー」歩兵戦闘車(画像:ポーランド国防省)。
アメリカ陸軍によると、この施設には、延床面積約6万平方メートルの倉庫スペースがあり、そこでは2700点を超える各種車両や兵器を収容保管することが可能だそう。部隊規模でいうと、1個旅団戦闘団分の戦車や装甲車などが用意されるほか、あわせて車両の保守点検区域や兵站支援施設も併設されるため、これにより自軍がポーランドに展開する際の時間を大幅に短縮できるようになるといいます。
ポーランド国防省では、今回の施設に関して、これは侵略者を抑止するのに効果的なもので、NATO(北大西洋条約機構)内の連携の表れでもあるとしています。
なお、アメリカ陸軍内でヨーロッパ・アフリカ地域の後方支援を担当する第405野戦支援旅団(司令部:独カイザースラウテルン所在)は、この施設開所に合わせ、同地に新たな野戦支援大隊を常駐させるとしています。