NECと石坂産業)は1月17日、再資源化処理を行う石坂産業のプラントにおいて、ローカル5GとAIを活用してスマートプラントの実現を目指す実証実験を2022年10月〜12月に実施したと発表した。

両社はスマートプラントの実現に向けて2020年7月に協業を開始、レーザセンサーを活用した荷台のセンシングと積み荷の高さ測定や、映像による廃棄物費目の判別で査定業務を遠隔で行う実証を実施してきた。

今回の実証では、ローカル5Gの特徴である高速・大容量・低遅延を生かして、重機の稼働状況や廃棄物の処理量をリアルタイムで可視化し、作業効率の改善検討やリスクの把握を実施。

具体的には、廃コンクリート処理プラント内に、インテル Xeonプロセッサ搭載サーバを活用したローカル5Gの仮想化無線ネットワーク(vRAN)環境を構築し、作業エリアと重機に設置したカメラやセンサからリアルタイムでデータを収集した。

これにより、リアルタイムで状況を判別することで、重機に無駄な動きがないかを確認でき、改善ポイントの発見や業務効率化の検討につながったという。

加えて、インテルCoreプロセッサー搭載パソコンを用いて、現場での作業状況の把握、作業データの数値化、作業安全性の確認に関する実証を行った。

さらに、重機の遠隔操縦により、作業の効率化・省人化に加え、過酷な現場から離れた安全・安心な作業環境の実現に向けて検証を行った。具体的には、プラント内と重機に設置した8台のカメラ映像をインテルCoreプロセッサー搭載パソコンで処理し、NECのネットワーク予測・制御AIである適応遠隔操縦システムを活用して、安定した遠隔操縦を実現したという。

重機の遠隔操縦の様子