２０２３年がスタートしましたが世界がさまざまな問題に直面している中で今年の日本の経済はどのようになっていくのか、専門家に話を聞きました。

企業の信用調査に３０年以上携わっている帝国データバンク宇都宮支店、参与の古川 哲也さんにまず今年の経済全体について聞いてみると…

古川哲也 参与

「いいことが言えない。いよいよゼロゼロ融資の返済が始まる。企業アンケートでもコロナ禍前まで戻らずが７割。回復する兆し見えない」

去年１１月に全国の企業２万７千社あまりに聞いた景気に対するアンケートでは２５．３％が「悪化」を見込み、回復局面と答える企業は去年から大きく減っています。コロナに加え、ロシアとウクライナ、原油高、物価高、円相場と今年も去年に引き続き不安定な要素が数多くあります。実際に古川さんも不安の声を多く聞くと話します。

古川哲也 参与

「不透明感の声が聞こえる。企業として結論が出せない。リスクが大きく経営判断ができない」

一般の人たちが気になる物価について帝国データバンクによりますと食品の値上げはすでに７千品目を突破し去年と比べ１.５倍のペースで進むとみています。断続的な値上げが続き、帝国データバンクでは「電気・ガス代」がカギを握ると分析しています。そんな中、栃木県内では今年、どのような動きになるのでしょうか。大きなトピックはＬＲＴとサミット（女性登用進むきっかけ）先の見えない、暗い話題ばかりが目立つ今年の経済ですが、古川さんは今だからこそ「意識の転換」が図れる機会だと話します。

古川哲也 参与

「今だからできるのはＳＤＧｓやＤＸ、女性の活躍、若手の登用。企業業績の改善は△だが、会社の内部をよくしよう、中身をよくしていこうとするきっかけになるはずだ。」