世界最大の半導体ファウンドリであるTSMCは、アメリカのアリゾナ州で新たな半導体工場の建設を進めています。新たにTSMCが開催したイベントの中で、Appleのティム・クックCEOが「Appleがアリゾナ州に建設中の工場の最大の顧客になる」と発言しました。加えて、TSMCがアリゾナ州に2箇所目の工場建設計画を進めていることも明らかになっています。

TSMC Announces Updates for TSMC Arizona

https://pr.tsmc.com/japanese/news/2977



Tim Cook says Apple will use chips built in the U.S. at Arizona factory

https://www.cnbc.com/2022/12/06/tim-cook-says-apple-will-use-chips-built-in-the-us-at-arizona-factory.html

TSMCはAppleやAMD、NVIDIAといった大手テクノロジー企業のチップ生産を請け負っているファウンドリで、日本の熊本県やアメリカのアリゾナ州で半導体工場の建設を進めています。新たに、TSMCはアリゾナ州に2箇所目の工場を建設中であることを発表しました。2箇所目の工場は最先端の半導体製造設備を備える予定で、3nmプロセスの半導体を量産する計画とのことです。

2箇所目の工場建設により、TSMCのアリゾナ州への投資は400億ドル(約5兆5000億円)にまで膨れあがりました。これは、アリゾナ州における海外企業からの直接投資の記録を塗り替えるものとのこと。また、2箇所の工場が稼働すればアリゾナ州だけで年間60万枚以上のシリコンウェハを製造できるとTSMCはアピールしています。

TSMCが主催したイベントにはAppleのティム・クックCEOやAMDのリサ・スーCEO、NVIDIAのジェン・スン・フアンCEOもゲストとして参加しており、クックCEOは「間もなく、Appleシリコンに『Made in America』のスタンプが押されるようになります。TSMCがアリゾナ州に建設している工場の最大の顧客になれることを誇りに思います」と述べ、Appleが設計したチップをTSMCのアリゾナ工場で生産する予定であることを明かしました。また、スーCEOもTSMCのアリゾナ工場でのチップ生産を計画していることを表明しています。