台湾高鉄、国産ディーゼル機関車導入 トラブル時の復旧作業時間短縮図る

写真拡大

(台北中央社)台湾高速鉄道(高鉄)は1日、台湾車両と共同開発した液体式ディーゼル機関車3両の引き渡しを受けたと明らかにした。列車の状態を監視・制御する列車統合管理装置(TCMS)を搭載する他、営業用車両の700T型電車をけん引でき、本線上でのトラブル発生時に列車を車両基地へ回送する時間が短縮できるとしている。

搭載されたTCMSは台湾車両が独自に開発。車両整備部の陳建良経理は、車両基地内での入れ替え作業や整備の効率が向上すると語った。

1編成当たり重量520トンの700T型電車をけん引する際には機関車3両を連結するが、最新のシステムを備えて運転士の負担を軽減。運転士1人で機関車3両と700T型電車を同時に操作できるという。

2010年に南部で起きた地震により列車が脱線した際には、列車を車両基地に回送するのに3日間要したが、機関車の導入で作業時間は約半分になるとしている。

高鉄では2017年から整備などに使われる物資の国産化を進めており、江耀宗董事長(会長)は、今年末には36.2%に達する見込みだと語った。

(余暁涵/編集:齊藤啓介)