©️picture alliance / Laci Perenyi

 報道によればワールドカップ開催国のカタールは、大会期間中に良い雰囲気を作り出すため、ファン選出しその旅行費用を負担しているという。これはドイツの国営放送のTV番組『スポーツシャウ』で伝えられたものであり、いわゆるこの「ファン・リーダー・ネットワーク」の参加者には航空券、宿泊費、さらには金銭まで含まれているとのこと。

 欧州のファン団体『フットボール・サポーターズ・ヨーロッパ(FSE)』のマーティン・エンデマン氏はドイツ通信社に対し、「大会開催直前にもかかわらず、このようにファンたちを「購入している」という事は、いかに多くの国の代表ファンたちの熱意が低下しているかを物語るものです」と述べ、これによって参加する人々については「各国代表のファンを代表している人たちではなく、せめてFIFAや組織委員会のボランティア程度にみられるべきでしょうね」と語った。

 ワールドカップ組織委員会はドイツ国営放送ARDからの質問に対して詳細を語ることはなく、広報担当者はファンが「無報酬の名誉職」を担っていると語ったとのこと。59カ国からおよそ450人のファンが参加しているようで、「スポーツシャウ」によると、ドイツサッカー連盟自体はこの組織委員会のプログラムは自体は知ってはいるものの、ドイツサッカー連盟やファンクラブ「Nationalmannschaft」の支持は得られないということ、そしてドイツのファンが参加している/参加する予定であることは分かっているが、何人のファンが参加するかは分かっていないことも明らかにしている。

 2015年にもカタールで行われたハンドボールのワールドカップで、スペインより観客を購入したことが話題となった事も記憶に新しい。ちなみに伝えられるところではその行動規範にはそれぞれの参加者に対して、明確なガイドラインが記載されており、中でも「Qatar - the fans’ world cup」というスローガンと「#IAMAFAN」(「I am a fan」)のハッシュタグの使用で合意。ソーシャルメディアの投稿が監視されることを伝えており、変更または投稿の削除を要求する権利を留保。明らかな政治的見解を持つ」ファンは、プログラムに参加することができない。