(株)グライコテクニカ(TDB企業コード:044004272、資本金439万円、横浜市青葉区美しが丘5-28-6、代表郄畠晴美氏)は、8月10日に横浜地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は野竹秀一弁護士(横浜市中区本町1-3、立川・及川・野竹法律事務所、電話045-664-9115)。債権届け出期間は9月22日までで、財産状況報告集会期日は11月28日午後2時。

 当社は、2011年(平成23年)6月に設立。糖鎖解析システム「GlycoStation」を中心として、糖鎖・タンパク質解析関連の製品を製造販売していた。細胞活動に影響を与える糖鎖の解析は病気等の発見につながるとして、将来的な医療向上へ繋げていくことを目指していた。

 「GlycoStation」は、複数の企業等による共同研究によって製品化されたもので、その後、当社が同システムの権利の譲渡を受け、大学をはじめとした研究機関および製薬メーカー等に対して販売、2013年には米国食品医薬品局(FDA)においても「GlycoStation」が採用されたことを発表していた。また、同システムによる糖鎖解析受託サービスも手がけ、2018年5月期には1億円内外の年売上高を計上していた。

 しかし、近時においては新型コロナウイルス感染拡大の影響から大学等の研究機関からの依頼が減少していたことに加え、半導体不足によって機器の製造も困難となり業況が悪化。こうしたなか、金融機関からの借り入れも困難となったことから、2022年8月3日に事業を停止、今回の措置となった。

 負債は債権者約36名に対して約1億6000万円。