ハウスメーカーで家を建てるメリットのひとつに、長期にわたるアフターサービスがあります。2年前にセキスイハイムで家を建てた日刊住まいライターは、つい最近2年点検を体験。傷み始めたり、不具合が出始めたりした箇所が見つかりました。検査の詳細と不具合箇所、その対応を詳しくレポートします。

2年間で3回の点検。セキスイハイムのアフターサービスは?

筆者はセキスイハイムで建てました。定期点検の実施頻度はメーカーによって違いますが、セキスイハイムでは半年、1年、2年の3回が点検で、5年目以降は5年おきに診断が実施されます。

定期診断は家の引き渡しから60年目まで無償で実施され、かなり手厚いサポートだと個人的には思います。

セキスイハイムでは、「点検」と「診断」で言い方をわけています。点検の2年間は、基本的に保証対応で、5年目以降の診断では、保証期間のきれたところも出てきて、場所によっては有償対応となるようです。

なお、セキスイハイムによる定期点検は、アフターサービス専門のグループ会社によって行われます。家を建てたあとの定期点検、家の補修、追加工事などは、すべてこのグループ会社へ依頼することになります。

 

2年点検に要した時間は1時間半ほど。結果は後日郵送

定期点検の時期になると連絡が届くので、電話にて日程調整をします。ぴったり2年のタイミングでの点検ではなく、1か月程度早くなることも。

点検箇所は、家の基礎や外壁などの外の部分、各部屋の扉の閉まり具合や水漏れの有無などの家の中の点検、そして、太陽光パネルの確認などです。また、日々生活しているなかで気になったところのチェックをしてくれます。

点検は、地域の統括者1人と、実施担当者1人の計2人で、実施担当者は毎回違う人でした。

2年時での点検内容は1年時の点検内容と同じ。最初の説明から、最後の確認完了のサインまで1時間半ほどで終了しました。点検結果は、後日郵送で自宅に届きます。

2年間住んで出てきた不具合箇所は3つ。メーカーの対応?

わが家は、2年間住んで3か所の不具合が出てきました。

1か所目は主寝室からベランダに通じる窓で、窓を閉めるときに変な音が出ていました。これは扉の隙間にあるゴムの擦れの音で、シリコンの潤滑剤を当てることで改善されました。

2か所目は、1階のLDKの壁と床の接合部分。巾木をつけた下の部分から樹脂がはみ出していました。温度変化によって壁の素材が伸縮することで出てきたようで、はみ出した樹脂を、そのまま押し込むことで改善されました。

3か所目は、お風呂のシャワーのストッパーです。効きが悪くなっていました。原因は不明だったので、無償で新しいシャワーヘッドへと交換してくれました。

 

気になっていた太陽光パネルの状態も確認

定期点検で個人的にいちばん気になっていたのが太陽光パネル。ドローンを使って個人で太陽光パネルの状態を確認でもしない限りは、定期点検が唯一のチャンスです。

太陽光パネルの確認は、バルコニーから登り、自撮り棒を付属させたカメラで太陽光パネルを撮影します。

幸い、2年住んで太陽光パネルに異常はありません。

 

定期点検の結果は保管する義務がある

わが家は長期優良住宅なので、過去の半年点検、1年点検の結果も保存しています。というのも、「長期優良住宅普及促進法」という法律で、長期優良住宅は、点検結果を30年間保存することが義務づけられているからです。これは、筆者がFP3級取得時に知りました。

違反すると、認定が取り消されることも。もし、取り消されると、一般住宅という扱いになり、住宅ローンの優遇制度が受けられなくなります。それでだけでなく、建物の資産価値も下がることに。

定期点検の結果を保存することは意外と忘れやすいことなので要注意です。

設備の不具合などは、日々の生活のなかで気づくかもしれません。一方で、家の外については気づきにくいものです。その点、定期点検があれば、自分たちでは気づかないところを指摘してくれるので助かります。ハウスメーカー選びの際には、点検や保証も重要な要素なのではないでしょうか。