敷地28坪の家！�況燭離�ープンキッチンが美しい＆使いやすい
夫婦と娘2人の4人家族で暮らす、敷地28坪の住宅です。駐車場も確保しつつ、豊かなLDK空間を実現しました。高級感のある素材でオーダーしたキッチンでは、家族みんなで料理をして、楽しい会話と食事を。接するリビングとは、スキップフロアでつながっています。2階にある子ども部屋にはさまざまな工夫が。前室に共有のクローゼット兼遊び場を設け、各部屋には机とベッドをつくりつけて、限られたスペースを有効活用しています。
子どもも手伝いやすいテーブル一体型のキッチン
Mさんの家 東京都 家族構成／夫40代 妻30代 長女8歳 次女6歳
設計／石川淳（石川淳建築設計事務所）
この家のこだわりポイント
1.外観も室内もミニマルデザインに2.リビングとダイニングはスキップフロアでわける
3.機能美あふれるオーダーキッチン
4.駐車スペースを確保
わが家らしいキッチン 9つの「こだわりポイント」
美しいデザイン、使い勝手のよい動線と設備。Mさんのキッチンは、いつまでも使いやすく、見た目のよいキッチンです。
ダイニングテーブルと一体型のオープンキッチン。キッチンハウス人気の高圧メラミン素材「エバルト」を用いています。テーブルは、子どもたちのお手伝いスペースとしても機能。
●KITCHEN DATA
・キッチン本体：オリジナル（キッチンハウス）
・IH調理器：ミーレ
・レンジフード：アリアフィーナ
・食洗機：ボッシュ
・水栓：グローエ
1.機能性とデザインにこだわってオーダー
ミニマルな白い空間にしっくりとなじむ、デザイン性の高いキッチンをオーダー。ダイニングにはドイツの照明ブランド「NYTA（ニュイタ）」と、マルニ工房のアームチェアをチョイスしました。
2.掃除がラクで見た目が美しい設備
住まい全体に、シンプル&ミニマルなテイストを求めたMさん。コンロは極薄フラットなミーレ、レンジフードはシャープなデザインのアリアフィーナを採用しました。「IHもレンジフードも、お手入れのしやすいタイプです」。
3.なにかと便利なテーブル脇のコンセント
キッチンカウンタとテーブルの間にコンセントを設置しています。ホットプレートなどの調理器具用の電源として活躍するのはもちろん、PC作業をしたり、携帯の充電をしたりと、多様に使える便利アイテムです。
4.美的フォルムの水栓でおしゃれ感アップ
オープンキッチンなので、リビングから目につきやすい水栓も見た目を重視。ゆるやかな曲線を描く優美なフォルムのグローエを採用しました。「主張しすぎることがなく、でも美しさを感じるラインが気に入っています」。
5.壁面のカウンターは食器収納に
壁面のカップボードは、食器や鍋などの調理器具を収める収納に。「オープンキッチンなので、生活感を出さないためにも収納はたっぷりと設けました」（妻）。引き出しタイプにして、奥のものも出し入れしやすくしています。
6.飾り棚にも作業台にもなるカウンター
キッチンハウスでつくったカップボードに合わせ、大工工事でカウンター天板を造作。上部にも飾り棚をつくりました。「まだ使いこなせていませんが、この空間に似合う絵や雑貨などで彩りを添えたいなと思っています」（妻）。
7.高級感のあるメラミン素材の天板
キッチンハウス人気の素材「エバルト」は、耐熱性・耐久性に優れ、お手入れもふき掃除だけですむという特徴があります。Mさんが魅了されたのは、色と素材感。「個性的なムラのある色味、手触りのよさが気に入っています」。
8.冷蔵庫や食材はパントリー内に
すっきりとした美的キッチンをかなえるために、パントリーは必須でした。設計者の石川淳さんは、限られた空間の中で必要十分なスペースをつくり、冷蔵庫を隠しつつ、買い置きのストック食材が収まるように配慮しています。
9.リビングの先に広がる眺めを満喫
「三方を隣家に囲まれた住宅密集地なので、窓は必要最小のサイズと数に。でも、この窓から光と風を十分に得られて、圧迫感のない住環境が実現しました」とMさん。
間取り図と外観、周囲の環境について
敷地は、道路から1m上がったレベルであったため、建物の下にもぐりこませて、希望した駐車スペースが実現。
左右対称の切妻屋根の外観は、妻のお気に入り。「ママ友たちから『かわいいね』という言葉をいただき、すごくうれしくて」と、大満足しています。
前面道路は人通りや車の通行が多いため、防犯とプライバシーを考慮して、玄関ドアとLDKの窓の間に壁をつくり、バッファゾーンを設けました。
道路から玄関へ続く外階段はL字に設置。「直線の階段ではなく、あえて踊り場をつくって、変化のある出入りの場にしたかったんです」とMさん。
ミニマルな住まいは、大人も子どもも大満足
白をベースにしたシンプルモダンなLDK。その空間の主役ともいえるのが、Mさんこだわりのオーダーキッチンです。
「オープンな対面にしたかったので、美しく飽きのこないデザインは必須。そして毎日使う場所だから、機能的であることも重要でした」とMさん。収納のサイズやコンロなどの設備にもこだわり、憧れていたキッチンハウスでオーダーしました。
茶褐色の落ち着いた雰囲気を持つ鉄釉タイル柄のキッチンは、ミニマルな色とデザインでまとめたLDKにアクセントを。ダイニングテーブルと一体にして、配膳やあと片づけをしやすい動線にしました。
テーブルが横並びなので、子どもたちと一緒に料理をすることが増えたそう。「テーブルで娘たちがハンバーグのタネをこね、夫が焼いて、私が洗い物をして…。家族で協力してつくる料理は、おいしさもひとしおです」と妻。
そんなキッチンがメインのLDKは1階に配しつつ、2階には寝室や子ども部屋などのプライベート空間を設置。子ども部屋には机とベッドを造作して、限られたスペースをムダなく使えるようにしています。さらに、寝室上部にはロフトをつくり、さまざまなものを一手にしまえる収納スペースにしました。
Mさんの美学が詰まったミニマルな住まいには、大人目線からの美しさと、子どもが快適に過ごせる工夫に満ちています。
ミニマルだから美しさが際立つシンプルな色とデザイン
「室内外すべてをミニマルデザインでつくりたい」という明確な希望を持っていたMさん。そんな作風を得意とする建築家の石川淳さんに依頼して、念願の住まいを実現しました。リビングでは、隣家の緑を借景として取り込んでいます。
「いつまでも飽きのこないシンプルなデザインが気に入っています」とMさん。ソファはゆったりサイズのアルフレックスを採用。
玄関を入ってすぐの場所にLDKを配置。廊下などの余分なスペースをなくすことでコストアップを防ぎ、その分キッチンにはお金をかけて妥協することなくつくりました。
ムダのない色とデザインで上質感を演出しているLDK。白い空間は光を美しく反射して、モダンな印象とやわらかな表情を生みつつ、実際の面積以上の広がりを体感できます。
LDKの横に浴室などの水回りを配置しました。天井まであるオリジナルのハイドアを用いてラインをすっきりとさせ、スタイリッシュな雰囲気を持たせています。
水回りは必要最小限のコンパクトな空間に。こだわりたい部分とのメリハリをつけて、コストバランスに配慮しました。
すっきりとまとめたトイレ。雲のようにも見えるユーモアな形状のトイレットペーパーホルダーをつけて、ほほえましい雰囲気に。
2階の子ども室は限られた面積を絶妙にプラン！
子ども部屋の手前に前室を配して、ピアノを置き、かつ、姉妹で使うオープンなクローゼットにしました。「年子なので洋服をシェアすることも多くなると思い、クローゼットは共有にしました」（妻）。
「子ども部屋は寝る、勉強をするだけのスペースで十分だと考えて、最小限の面積に抑えました」とMさん。限られた面積を有効的に使えるように、上部にベッドをつくり、窓辺に机を造作しています。
左右対称につくった子ども部屋。写真右が長女、左が次女の個室です。オモチャや絵本などは各自の部屋に収め、LDKに出しっぱなしにしないようにしています。防犯を考慮して、窓は小さめサイズに。
前室の手前に、洗面スペースを設けました。扉の内側はトイレ。1階へ行かなくても、ここで手洗いや歯みがきなどがすみます。
季節ものの衣類や家電、レジャーアイテムなど、日々の暮らしでかさばりがちな大きなものは、2階上部に設けたロフトに収納。生活空間をきれいに保つようにしています。
寝室の横に、洗濯物干し専用のバルコニーを設置。隣家から見えないように壁を設けつつ、風と光を受けられるように上部はオープンにし、壁の左右には抜けをつくっています。
この家のデータ＆使われている素材と設備
敷地面積／93.30�屐�28.27坪）
延床面積／88.25�屐�26.74坪）
1階／44.65�屐�13.53坪）
2階／43.60�屐�13.21坪）
用途地域／第1 種低層住居専用地域
建ぺい率／50％
容積率／100％
構造／木造軸組工法
素材
［外部仕上げ］
屋根／ガルバリウム縦ハゼ葺き
外壁／モルタル金ゴテ弾性塗装
［内部仕上げ］
1階・2階 床／オークホワイトブラッシュド 壁・天井／ビニールクロス
設備
衛生機器／ LIXIL、TOTO、サンワカンパニー
窓・サッシ／ LIXIL、YKK AP
設計／石川淳（石川淳建築設計事務所）
