忙しい毎日の食事づくりやお弁当にありがたい「冷凍食品」。普段どのように取り入れて、どんな感想をもっているのか、アンケートから分かったことをまとめました。2022年8月に「Yahoo!ニュース」を通じて、Yahoo!JAPANユーザーを対象にアンケートを実施。男女2000人から有効回答を得ました。

冷凍食品についての意識をアンケート!意外なその結果とは…

便利な冷凍食品。コロナ禍で外食が減っている今、需要がますます高まっています。
冷凍食品は私たちのいつもの食卓にどのくらいの頻度で登場しているのか、どんな冷凍食品が好まれていて、どういう部分に不満を感じているのか。アンケートから見えてきた食卓の「今」をお届けします。

<グラフ>普段の食卓に、冷凍食品をどのくらいの頻度で取り入れていますか?

 

●1:半数の人が、週に数回は冷凍食品を取り入れている

約46%の人が週に数回、約34%の人が月に数回、約6%の人が毎日、冷凍食品を普段の食卓に取り入れていることが分かりました。この結果を見て、「当然」と思いましたか? それとも「意外にも」と思いましたか?
冷凍食品は普段の食卓に欠かせない、もはや「国民食」ともいえます。

 

●2:夕食、昼食、お弁当に。毎日欠かせない冷食

続いて、どんなタイミングで冷凍食品を取り入れているのか聞いてみると、64%の人が夕食に、38.5%の人が昼食として食べていることがわかりました。お弁当のほか、おつまみや朝食としても採用されています。

 

どんなタイミングで冷凍食品を取り入れていますか?(複数回答可)
・朝食 10.3%
・昼食 38.5%
・夕食 64.0%
・お弁当(幼稚園小中高校) 7.8%
・お弁当(塾・学童) 1.6%
・お弁当(会社) 22.8%
・おつまみ 14.8%
・平日 24.7%
・休日 25.0%
・繁忙期 9.0%
・その他 0.9%
・冷凍食品を使ったことはない/以前は使っていた 3.9%

自由回答では、「もう一品ほしいときに」と普段の食事にプラスする場合も。
調理が簡単なため、「体調が悪いとき」「正月などで大人数での食事会のとき」にも力を発揮します。
また、「メーカーのキャンペーンが実施されているとき」「食料品の買物に行けなかったとき」と、安いときに買い貯めて、いざというときに食べるシーンが想像できます。

 

●3:冷凍食品を使うのは時短のため。そして「おいしいから」!

冷凍食品を使う理由も聞いてみました。76.2%と圧倒的に多いのは、「時短のため」。「食卓の品数を増やすため」(30.2%)、「疲れているから」(22.5%)、「料理が苦手なため」(14.8%)というのも、予想通り票を集めています。

 

冷凍食品を使う理由は?(複数回答可)
・おいしいから 45.3%
・家族が望むから 5.1%
・時短のため 76.2%
・食卓の品数を増やすため 30.2%
・疲れているから 22.5%
・料理が苦手なため 14.8%
・病気やケガなどで調理ができないため 1.4%
・子どもだけで調理するため 1.4%
・老人だけで調理するため 0.8%
・冷凍食品をもらったから 2.0%
・話題の商品を食べてみたかったから 7.3%
・防災備蓄として常備しているから 4.8%
・その他 2.4%
・冷凍食品を使ったことはない/以前は使っていた 3.7%

 

意外なのが、「おいしいから」(45.3%)という理由。そこにはもう、冷凍食品黎明期の「まずいけれど便利」というイメージはありません。冷凍食品が「がまんするもの」ではなく、「おいしくて簡単だから」と支持されている様子が見受けられます。

自由記述欄では、「買い物に行く回数を減らすことができるから」「保存が利くため」「日持ちするから」と、コロナ禍ならではの「買い貯め」指向が多くみられました。

「野菜、果物などは冷凍のほうがコスパがいい場合があるため」「冷凍野菜の価格が安定しているから」「業務用スーパーで安売りしているから」とコスパを求める意見も。

「あまり使用頻度の高くない野菜は、生で買うと腐らせてしまうから」「カット済だから」と利便性を評価する声や、「今の冷凍食品は種類も豊富でおいしいから」「つくるのが難しいものは冷凍食品を使う」と、ポジティブに冷凍食品を楽しんでいる人もいました。

●4:お気に入りの冷凍食品を発表!

どんな冷凍食品を食べたことがありますかという質問には、「ギョーザ、シュウマイ、から揚げ、コロッケなどのおかず」(79.8%)や、「おにぎり、チャーハン、ピラフ、ドライカレー、チキンライスなどご飯系」(74.2%)が票を集めました。お弁当おかずや、冷凍野菜も人気です。

 

どんな冷凍食品を食べたことがありますか?(複数回答可)
・おにぎり、チャーハン、ピラフ、ドライカレー、チキンライスなどご飯系 74.2%
・ナポリタン、焼きそば、まぜそばなど麺系 52.1%
・ハンバーグ、イカの天ぷら、カップ入り副菜などお弁当用おかず 55.9%
・ピザ・グラタン・ドリア 52.7%
・ギョーザ、シュウマイ、から揚げ、コロッケなどのおかず 79.8%
・冷凍野菜 44.5%
・冷凍スイーツ 24.2%
・その他 3.5%
・冷凍食品を食べたことがない /以前は食べていた 2.8%

 

自由記述欄では、味の素の商品と大阪王将のギョーザを挙げている人が多くみられました。
メーカーはいろいろですが、お好み焼きやタコ焼き、冷凍うどん、冷凍カットフルーツ、冷凍野菜を挙げている人も多数派です。

 

・メーカー系

味の素のギョーザ・チャーハン・シュウマイ・から揚げ・エビよせフライ、大阪王将のギョーザ・水ギョーザ、テーブルマークのタコ焼き・お好み焼き・うどん、ニチレイのコロッケ・むねから、ニップンのおかずプレートシリーズ・オーマイビッグパスタシリーズ・ドリアシリーズ、マルハニチロのチャーハン・肉シュウマイ

 

・スーパー・コンビニ系
業務スーパーの焼き鳥皮・チキンナゲット・ハッシュドポテト・クリームコロッケ・ハンバーグ・サトイモ・カボチャ、コンビニの冷凍フルーツ(メロン・ブドウなど)、生協の唐揚げ、ピカールの冷凍クロワッサン、ファミマの汁なし坦々麺、まいばすけっとのブルーベリー

 

そのほかの具体的な声はこちら!
・マンゴー、ブルーベリー、ライチ、ラズベリー等のカットフルーツ。
・フルーツ(ベリー類、イチゴ等)を購入します。デザート用ではなく、パンケーキに添えたり、ケーキの材料として利用しています。
・焼きおにぎりを子どもの朝食にもおやつにもなるので、使っています。大判焼きやたい焼きも便利です。
・生協で買う冷凍食品は大きさもしっかりあるので信頼して買えます。子どもはグラタンは買った方がクリーミーでおいしいと言います。
・冷凍野菜、冷凍うどんは常備してます。疲れたときにパパッとできるのでありがたい!
・お弁当に味の素エビよせフライがいい。

 

●5:冷凍食品にご飯を組み合わせるのが王道パターン

それでは、買ってきた冷凍食品を1回の食事にどのように取り入れているのでしょうか。

 

1回の食事や1食のお弁当に、どんな風に冷凍食品を取り入れていますか?
・冷凍食品のみ(チャーハンだけ、スイーツだけなど) 43.7%
・冷凍食品をアレンジする(冷凍カット野菜を肉と一緒に炒めるなど) 27.1%
・複数の冷凍食品を組み合わせる 19.2%
・冷凍食品(おかずや副菜)に、家で用意した主食を組み合わせる 53.8%
・主食的な冷凍食品(チャーハンや麺類など)に、家で用意したおかずや副菜を組み合わせる 30.9%
・その他 0.8%
・冷凍食品を使ったことはない/以前は使っていた 3.8%

 

アンケート結果から浮かび上がったのは、おかず的な冷凍食品に、家で用意したご飯やみそ汁を組み合わせる夕食のシーン。そして、チャーハンや麺類、お好み焼きのような主食的な冷凍食品を囲む食卓です。冷凍食品は、簡単なランチや疲れた日の夕食に最適ですよね。

先にご紹介したアンケート項目の冷凍食品を取り入れるタイミングで「夕食」と「昼食」が多かったのも、その想定を裏づけます。

●6:冷凍食品を「手抜き」と考える人は少数派に

アンケートを読んでいると、今や毎日の食事に冷凍食品を取り入れるのは「当然」で、とくに忙しい家庭では「必然」ともいえます。

味についての不満はまったく見えてこず、「最近は冷凍食品がおいしすぎてずっと食べていたいくらいです」「家事が苦手な夫でも自分で用意して食べることができ、味もおいしい」と、むしろ味と利便性を絶賛する声が多く上がっていました。

「冷凍されている」ということに清潔さ、安全性を感じる人も。
「食中毒を心配するこの時期、自宅で調理するよりも安心して食べることができます。また、そのまま食べるのもいいですが、トッピングや香辛料、調味料などで家なりの工夫ができ、しかも時短になっているので助かっています」
「コンビニで冷やし中華を買うとき、冷凍オクラも買い、混ぜて食べる。嵩が増えるし、ダイエットにもなる。なにより、保冷剤になる」と賢く取り入れています。

編集部では、冷凍食品を取り入れることを「手抜き」と考える人もいるのではと予想していたのですが、むしろ少数派でした。
一部に、「なんとなく身体によくない気がして私はあまり利用したくないのですが、夫や子どもが喜んで食べるのを見て複雑な心境の私。ごはんをつくる気力もないときはお世話になっています」
「価格が高くても、できれば国産の素材を使用した冷凍食品にしてほしいと言われています」ほか、栄養面や添加物を気にしている人がみられました。

また、冷凍食品はパッケージが大きく、冷凍庫の場所を取るという意見も。
「安く上がることや、普通につくるよりもおいしくできることもあり抵抗感はとくになく、むしろ冷凍庫のキャパシティーがあるのであれば積極的に利用している」

 

●7:冷凍食品の未来に期待!

少し前までは、冷凍食品はあまりおいしくなく、普段の食事に取り入れると家族に「手抜き」と責められる…そんなイメージがありました。

しかし今や冷凍食品は毎日の食卓の1軍選手。「多用することに罪悪感がある」という人もみられましたが、多くの人がおいしさに満足し、「時短」になることを評価していました。

最後に冷凍食品についての意見を募ってみると、以下のような声が集まりました。

・もっと野菜中心のおかずの冷凍食品がほしいです。
・お皿に移し替えなければならないのが不便です。
・袋ごとレンチンできるものがほしい。
・フレッシュで、手づくりのようなものがあれば。
・以前に比べてフルーツの種類が増えたので便利になりました(以前はライチくらいしかありませんでした)。
・海外のチョコレートケーキや、デザートが増えるとよいと思います。以前ベルギーに出張で行ったときに冷凍のケーキ専門店があり、おいしいチョコレートケーキが何種類もありました。
・現状一袋には唐揚げのみとか、ハンバーグのみで売られているが、たとえばから揚げ、シュウマイ、ナポリタン、キンピラ、ホウレンソウのおひたし、スイーツを一袋にまとめてくれていたら、白米さえあれば忙しい朝になにも考えずに弁当が完成しありがたい。

おいしく進化し、ラインナップを充実させることで、日本の食卓に溶け込んできた冷凍食品。今後、新しい技術でもっとおいしく、もっと時短に、便利になることを期待したいですね!