洗濯する、干す、たたむ、しまう。この一連の作業が一か所で完結する家なら、家事がラクになります。1年前に注文住宅を建てた日刊住まいライターは、脱衣所を広めにとり、クローゼットを併設したところ、面倒な洗濯問題から解放されました。心配していた湿気の問題も換気システムのおかげでクリア。家事ラクの家を建てたい人は必見のプランを紹介します。

それまで住んでいたのは、洗濯が大変な家

筆者は、1年前にマイホームを建てました。それまで住んでいた賃貸アパートは、脱衣所がとても狭く、不便に感じていました。それだけでなく、干すスペースもたりない。おまけにクローゼットや収納までの距離があって、干し終わった衣類を何度も往復しては運ばないとなりませんでした。

そこで注文住宅を建てる際にお願いしたことが、脱衣所を広めにとり、その場所に洗濯スペースとクローゼットもつくること。実際に住み始めてみて、洗濯がすごくラクになって、作業時間も驚くほど短くなりました。

 

脱衣所のクローゼットで、移動なしで洗濯から収納が完了

こちらは、現在のわが家の脱衣所。乾燥機つきの洗濯機が置いてあり、広さは約4畳です。そのうちの1畳分を、かける収納、たたむ収納、タオルストッカーといった収納スペースとして使っています。

 

脱衣所内にクローゼットがあると、乾燥機で乾かした洗濯物はそのままハンガーにかけ、クローゼットへつるすだけ。もし、このような仕組みでなければ、洗濯物とハンガーを持って、物干し場やクローゼットを移動していたことでしょう。

現在は子どもが小さいので、洗濯の頻度が多い子ども服をメインで収納していますが、将来は、夫婦の衣類を収納する予定です。そのため、高さが変えられる可動式のハンガーポールを採用。将来、高さを柔軟に変えられるので安心です。

 

たたむ衣類は大容量の引き出しに収納!

たたむ収納としては、大容量の引き出し収納を奥に配置。個人ごと種類ごとに小分けして収納しています。

洗濯機から一歩で届く位置にあるので、乾燥後の衣類をラクに手早く片づけることができます。この位置は、お風呂のドアのすぐ横でもあるので、下着やパジャマを入浴前に準備しておかなくていいのもうれしいです。

 

タオルはタオルストッカーに収納。こちらも洗濯乾燥機から取り出したら、すぐにしまえる位置に造作してもらいました。

お風呂から出たら、下方向にすっと引いてタオルを取り出します。下から順に取り出せると、複数のタオルをまんべんなく使っていけるのがポイント。

賃貸住まいのときは、収納棚の上にあるタオルばかり使って、下の方のタオルは長い期間埋まっていました。その問題も、これで解決しました。

 

アイロンかけも!洗濯作業のすべてが一歩で完結

洗濯機の横には、造作のカウンターを設置しています。取り出した洗濯物の一時置き場に。アイロンがけも、この場でできるのが便利です。

洗濯動線を考えて脱衣所にクローゼットをつくることで、洗濯作業のすべてが一歩で完結するようになりました。洗濯する、おしゃれ着を干す、乾燥をかける、たたむ、しまう。この一連の作業で、とくに時間がかかっていた、「干す」と「しまう」作業。この2つがその場でできるようになりました。

賃貸に住んでいたころは、水分を含んだ重たい洗濯物を運んだり、ハンガーからひとつずつはずしてたたんだりしていたので、本当にありがたく思っています。

心配だった湿気も換気システムで問題なし

脱衣所クローゼットをつくるにあたり、不安だったのが湿気のこと。干した洗濯物や、お風呂の蒸気で湿度が上がりやすい脱衣所に、衣類を収納して大丈夫なのかと少し心配でした。

大事な衣類が、カビたり湿ったりするのは悲しい。そこで脱衣所と浴室それぞれに換気扇を取りつけてもらいました。また、家全体に空気がこもらないよう、換気システムも採用しています。

その結果、干した衣類の乾きは良好ですし、夏場でも湿気が気になったことはありません。クローゼット内に収納している衣服も、湿気の影響はとくになし。お風呂場のドアは気密性がしっかりしているので、手早く開閉すれば湿気がもれる心配もなしです。

 

洗濯にかかる時間が半分に。家族の時間が増えた!

脱衣所にクローゼットをつくったおかげで洗濯にかかる時間は、賃貸のときの半分になりました。毎日おっくうだった洗濯作業が、動線を考えたことで、時短できるようになり、ゆううつな思いがなくなりました。

効率的に家事がこなせることが、とてもうれしい。マイホームに住み始めてから、洗濯にかかる時間が短くなったので、自由に使える時間が増えました。子どもと遊んだり、夫婦で話したりする時間が増えたのは、この間取りのおかげだと思っています。