片づけ界のトップスター・近藤麻理恵さんと、片づけ界の新星・平野ノラさんのスペシャル対談が実現! “捨て”スペシャリスト同士の対談は、捨てることの重要性や片づけのコツがつまっていました。

夏こそ「捨てる」でハッピーを呼び込もう!

片づけコンサルタントの近藤麻理恵さんと、タレントの平野ノラさんがスペシャル対談。“捨てる”ことで幸せになった体験談や、家族と片づけについて語ってもらいました!

●捨てることで今の幸せが明確に!

平野さん(以下平):こんまりさんの「ときめく」ものを残すという表現、革命的だと思います。「要・不要」や「使える・使えない」という判断だと、人は損したくないから言いわけしたくなるけれど、ときめくかどうかは、自分自身と向き合う言葉。片づけをポジティブに考えられますよね。

近藤さん(以下近):捨てるものを探すのではなく、残すものにフォーカスしたいとずっと考えていたんです。あるとき、「ときめき」という言葉が浮かんで、使ってみたら、片づけをお手伝いするお客さまの反応が変わりました。ものにとらわれず、自分自身の好きなものややりたいことに、自然と向き合えるようになるんです。

平:私も、片づけで人生が変わった1人です。20代の後半、芸人になる夢を諦めて人生に迷っていた頃、汚部屋の住人でした。いろんな通信講座を試したり、道具を集めたり…。なにをやっても中途半端で、家の中はやりかけのものであふれていました。そんなとき、片づけにまつわる本を読んだのをきっかけに、たくさんのものを捨てたんです。すると、自分に向き合うことができ、芸人になる夢を諦めたくないという気持ちがはっきりして…。覚悟を決めて取り組んだ結果、デビューへとつながりました。

近:ものを捨てて本当に「ときめく」ものだけを残すと、迷いがなくなって「今」大切にしたいことが見えてくるんですよね。

大人も子どもも。家族みんなで「捨てフェス」!

すっきりとした部屋をキープするには、お子さんやパートナーなど、自分以外の家族の協力も必要。どんな方法で協力してもらうのがいいのか、教えてもらいました。

●夏休みは家族で「捨てフェス」

平:今回のテーマは、“夏の捨てフェス”です。クローゼットや玄関など、まずはどこか1か所でもすっきりさせると、うれしくなってモチベーションが上がります。

近:片づけは、「祭り」として徹底的に向き合うと弾みがつくし、効果を実感しやすいので、夏休みはいいチャンス。理想の暮らしを思い浮かべながら、家族みんなで夏のイベントとして、“捨てフェス”を開催するのもいいですね。

平:確かに、ある程度まとまった時間をとって徹底的に片づけると、「今」やりたいことや、なにをしているときが幸せなのかが明確になります。家族と一緒にというのもいいですね。こんまりさんは、お子さんたちに片づけをどう教えているんですか?

●「片づけなさい!」と怒っても意味がない

 

近:1つの作業を終えたら、次を始める前に片づけるというのは決めて、習慣にしています。「片づけなさい!」と怒るのは、意味がないと思うんです。散らかしたら、“片づけるチャンス”くらいの気持ちでこちらが楽しく片づけていると、子どももマネするようになります。疲れてその余裕がないときは、散らかっていてもOK。子どもが3人いると、「片づけコンサルタントを名乗っていいのかしら?」と自問するほど、散らかってしまうこともあります(笑)

平:こんまりさんでもそんなことがあるなんて、ホッとします。「片づけなさい」とか「捨てなさい」って怒られるのいやですよね。引っ越しを機に夫の本を片づけるのを手伝ったのですが、「あなたのネクストステージにふさわしい本だけを選んでほしい」と励ましました。最初は、「捨てるものなんてない」と言っていた夫ですが、全部出してみるともっていることさえ忘れていたものもたくさんあって、1/3ぐらいを手放すことができました。

近:すばらしいですね。全部出して、1つ1つのものに触れると、残したいもの、そうでないものが感覚としてわかってきます。手放すときは、捨てるにせよ、フリマアプリなどで売るにせよ、心の痛みや手間を伴いますが、だからこそ、ものを大事にするようになるし、買い物に慎重になりますよね。

平:それほど気に入っていない1000円のシャツを10枚買うより、本当に気に入った1万円のシャツを1枚買う女になろうと、意識が変わりました。

近:捨てることで、もののもち方は確実に変わります。「捨てるのがつらい」と感じるのは当然。その感情と向き合えば、残したものたちをこれまで以上に大切に扱うようになるし、今の幸せに気づくことにつながると思うんです。

こんまり®流片づけとは?

 

もの別に片づけるのがこんまり流メソッド。片づける順番は、衣類→本→書類→小物→思い出品。ものはすべて収納から出して、1か所にまとめます。そのなかから、“ときめく”ものだけ残すというもの。新著は読めばメソッドが体感でき、片づけたくなる! と評判。