コロナから復帰した原辰徳監督(写真・時事通信)

 巨人の長い “夏休み” がようやく終わりを告げた。8月2日からの阪神戦で再開が決まり、7月21日以来、実に12連休となった。

 巨人は7月19日以降に監督、選手、スタッフら計84人が陽性判定を受けた。事態を重く見たNPB(日本野球機構)は、22日からの中日3連戦、29日からのDeNA3連戦の計6試合を延期と発表。さらに、延期中にオールスターも開催されことから、大型連休となった。

 これに対し、SNS上では、陽性者数の多さから延期やむなしという意見も見られたが、大半は最強軍団への不満や怨嗟の声だった。

《ヤクルトも大勢の陽性者が出たのに、延期はたった2試合》

《球界の盟主巨人と言われるだけに、忖度しているのか?》

《さすが球界の盟主、大正義巨人軍様 12連休をもらい、万全の状態で再開できるとは神対応ですね》

 スポーツ紙デスクは今回の一件をこう分析する。

「ヤクルト、楽天、オリックス、ソフトバンク、DeNAに比べて、巨人の陽性者はあまりにも多かった。試合に出られる野手は10人しかいませんでしたから、6試合の延期も仕方がないといえます。

 ただ、問題なのはNPBが『何人陽性者が出たら延期』といったガイドラインを作らなかったことです。ここをキッチリ決めておけば、ファンからの不満も出なかったと思いますね」(スポーツ紙デスク)

 延期された6試合は、9月と10月に消化されることになりそうだが、いずれにせよハードスケジュールになることは間違いない。しかも、巨人は昨季、大事な優勝争いの10月に10連敗を喫し、優勝争いから脱落している。

 8月1日現在、巨人は45勝50敗1分けの借金5の5位に甘んじ、首位ヤクルトには13ゲーム差もつけられてしまった。最下位・中日とは2ゲーム差だ。

 休みすぎが災いし、思いがけないしっぺ返しを食らうかもしれない――。