ノートPCの薄型化をさらに進めるものとしてMacBookに導入されたバタフライキーボードについて、Appleが故障しやすいのをわかっていて隠していたと訴えられていた一件で、Appleと原告団が和解金5000万ドル(約70億円)の支払いで合意しました。

Apple reaches $50 mln settlement over defective MacBook keyboards | Reuters

https://www.reuters.com/legal/litigation/apple-reaches-50-mln-settlement-over-defective-macbook-keyboards-2022-07-19/

Apple settles MacBook 'butterfly' keyboard class action

https://www.cnbc.com/2022/07/19/apple-settles-macbook-butterfly-keyboard-class-action.html



SETTLEMENT AGREEMENT AND RELEASE

(PDFファイル)https://storage.courtlistener.com/recap/gov.uscourts.cand.326502/gov.uscourts.cand.326502.410.1.pdf

これは2018年5月から6月にかけて、複数の原告によって起こされた訴訟が統合されて集団訴訟になったもの。原告団は、Appleは2015年からバタフライキーボードに対してわずかなホコリが詰まるだけでも使えなくなるという不具合の報告があったにも関わらず、見て見ぬ振りをしてその後もバタフライキーボード搭載MacBookを売り続けたと主張しています。

AppleはMacBookのキーボードで発生した不具合により集団訴訟を起こされている - GIGAZINE



by Ryan Morse

Appleは2019年11月発表のMacBookからバタフライキーボードをやめ、新構造のMagic Keyboardに移行しています。

新型16インチMacBook Proはバタフライキーボードと決別してより静音性の高い設計に進化 - GIGAZINE



今回の和解で、Appleから原告団には和解金5000万ドル(約70億円)が支払われます。弁護士によると、原告のうち複数のキーボード交換が必要になった人には300ドル(約4万1000円)から395ドル(約5万5000円)、キーボード1つを交換した人は最大125ドル(約1万7000円)、キーキャップ1つの交換だと50ドル(約6900円)ぐらいの取り分になるとのこと。

なお、和解はするものの、Appleは「不具合を知りつつ隠していた」ことは否定しています。

和解の成立には裁判官の承認が必要で、記事作成時点では承認待ちの段階とのことです。