窓選びに欠かせない6つのポイント。心地よい家づくりのために
家づくりの際、窓の選び方によっては、間取りやデザイン、住み心地に大きな差がでることも。そこで、板硝子協会や機能ガラス普及推進協議会、一級建築士事の監修のもと、「眺望」「採光・断熱」「通風」「出入り」「視認」「デザイン」の観点から、押さえておきたいポイントを紹介します。
1.眺望:窓越しの景色と開放感で心地よい家に
窓選びを考えるときに、ぜひ押さえておきたいのが眺望です。窓越しに眺める景色や空は気持ちよく、開放感も味わえて心を豊かにしてくれます。さらに窓が大きいほどダイナミックな眺望が楽しめ、心地よさも深まります。
以前は、窓を大きくするとそれだけガラスの面積が増えて重くなり、開閉操作も大変になりがちでした。しかし近年は改良が進み、取っ手やレールなどの工夫によって、大きな窓でも開閉がスムーズにできるようになっています。
2.採光・断熱:屋内外の熱の伝わりを抑え、適度な光を!
窓は熱が逃げやすい部分なので、屋内外の熱の伝わりを抑える断熱性能は優れたものを選びましょう。年々、窓の断熱性能は高くなり、種類も増えてきています。
また、採光にも注意が必要です。建築基準法では居室の場合、床面積の7分の1以上の窓開口面積を設けなければならないと定められています。そのため、窓を選ぶには面積にも配慮が必要。たとえ居室以外であっても昼間暗くて困る場所は、窓を設けて適度な光を取り入れましょう。
3.通風:開閉できる窓を最低でも2方向に
最近の新築戸建住宅は、高気密・高断熱化したうえで全館換気設備を搭載した建物が多くなっています。
しかし日常生活では、窓を開けて換気することもあるので、自然の力による通風をうながせるように、開閉できる窓を最低でも2方向に取りつけるように考えて選びましょう。
4.出入り:災害時の玄関以外の避難口として活用も!
窓を取りつける目的のひとつに、家の外と内の行き来があります。たとえばリビングにテラス窓を取りつければ、デッキや庭に出入りしやすくなり、移動がラクで快適に暮らせます。また万一、火事や地震が起きても玄関以外の避難口として活用できます。
5.視認:侵入者の気配も伝わるので防犯にも
窓の位置やガラスの種類によっては窓越しに外の気配が伝わり、家族の帰宅も気づけます。それと同時に、侵入者の気配も伝わるので防犯にもなります。
また、透明なガラスを使うことで外からの視線が気になる場合は、ブラインドなどを活用して視線をさえぎるといいでしょう。
6.デザイン:窓は外観デザインを構成する要素
窓は外観デザインを構成する要素でもあるので、建物全体の雰囲気も意識しながら考えてほしいものです。気をつけたいのは、防火地域では建築基準法で窓にも防火性能を求められるので、種類によっては網入りガラスや防火シャッターなどが必要になります。