八ヶ岳でのひとり暮らしをYouTubeで発信し、人気の「ウリウリばあちゃん」。なぜ夫と離れて田舎暮らしをしているのか、YouTubeを始めたきっかけや健康の秘訣など、本日68歳の誕生日を迎えたウリウリばあちゃんに伺いました。

ずっと憧れていた田舎暮らしを27歳から開始。63歳でYouTuberデビュー!

ウリウリばあちゃんさん(以下、ウリウリばあちゃん)は、八ヶ岳の田舎暮らしを発信するYouTuberです。現在のチャンネル登録者数は2.57万人。

<写真>ある日の7品献立。みそ汁の中身は牡蠣とニラとニンジン

瀬戸内海のコンビナート地帯で育ったウリウリばあちゃん。上京後、27歳で田舎暮らしを始めました。幼い頃の夏休みに中国山地の祖母の家で過ごした経験から、田舎暮らしに憧れをもったのが理由です。

その頃暮らした山梨県の古民家には、憧れの五右衛門風呂や囲炉裏があり、屋根には茅ぶきの上にとたんがふいてありました。

 

33歳のときに授かり婚をし、息子と2人暮らしに。38歳のときに現在の八ヶ岳の住居に移ります。51歳のときに息子が家を出ると、またひとり暮らしに戻りました。

「旦那は東京好きのシティーじじいだから、じつは一緒に暮らしたことがないの。会うときは、東京で会っています」と、にかっと笑うウリウリばあちゃん。

●健康の秘訣は16時間断食と煮物のようなみそ汁

「貧乏性だから、じっとしているのが苦手なの」というほどに活動的なウリウリばあちゃん。その秘訣は「16時間断食」にあるようです。朝7時から15時までは好きなものを食べ、その後は食べません。

ある日の朝食。左上から時計回りに、カマドで煮た花豆、自家製ワラ納豆、ワラビをみじんにして粘りを出したもの、自家製スペアリブの燻製と牡蠣とニラとニンジンのみそ汁、タラの芽とウドのキンピラ、サンショウの葉の佃煮、酵素玄米。

「食事はなるたけ、自分でつくったものを食べるようにしています。マヨネーズでもヨーグルトでも、その方が安くすみますし」

具材たっぷりのみそ汁には、平均して6種類の具材がぎっしり。その姿はまるで煮物のよう。よく入れる材料は、ニンジン・キノコ・ゴボウ・ワカメ・トマトだそうです。

しかし「ときどきは、ジャンクなものを口にすることも必要。そうでないと都会でごはんを食べたときに体が驚く」とYouTubeでは主張しています。

「でもあれは、建前もあってね。本当はチェーン店のハンバーガーも好きなのよ」といたずらっぽく微笑みました。

 

●「どうせ初めの動画はだれも見ていない、やりながら学べ」とYouTuberに

YouTuberになったのは63歳のとき。iPhone Xの購入をきっかけに「ウリウリばあちゃんの楽しい田舎暮らし」を開始します。

 

「iPhoneにしても、小さい頃は何億円だしても手に入れることのできないようなものが、今は、少しがんばれば手に入れられる。今に生きている以上、そういう機器は、率先して使っていきたい」というウリウリばあちゃん。

その後「どうせ初めの動画なんてだれも見ていない、やりながら学んでいけばいい」という姿勢で、次々と動画をアップしました。

●藍染で得た収入をYouTubeに投資。目指すは世界に羽ばたくYouTuber

しかし主な収入源はYouTubeではなく、藍染した商品だといいます。染職家でもあるウリウリばあちゃんは、自ら染めた衣服や小物を、ネットショップやイベントで販売しています。

 

「藍染で得たお金を、YouTubeに貢いでいるようなものなの」とにっこり。最近ではFinal Cut Proという動画ソフトを購入し、より高度な編集作業ができるようになりました。英語の字幕もつけています。

「英語を習っていますが、なかなか難しいですね。ちゃんと喋れるようになるには、もっと本腰を入れて学ばなければ。世界にはばたくYouTuberを目指しています」

 

●不器用でもやればなんとかなる、どうしてもできなかったら聞く

ウリウリばあちゃんは自身のことを「明るく、前向き、いい加減」の3つの単語で表します。周囲から“ポジティブ”と言われることも多いそう。

「たとえば庭の草木が枯れて、1本しか草が残っていなかったら普通はしょげるんでしょう? でも私は『1本残っていてラッキーだわ、1本あればなにができるだろう』と自然に考えられるんです」

さらに、困難を感じたことがないとも。

「一生懸命に、本やネットなんかを見ればなんとかなります。私はすっごい不器用ですが“やればなんとかなる、どうしてもできなかったら聞く”の姿勢でやってきました。そうすればなんとでもなりますよ」

ウリウリばあちゃんの考えからは学ぶことがたくさん。生活に取り入れたら、可能性がもっと広がりそうですね。