ワーケーション機に 活性化図れるか
今回は「ワーケーション」がテーマで、前回は日光市でワーケーションから地域の経済活性化を目指す2つの組織の動きをお伝えしました。ワーケーションはテレワークなどを活用して働きながら休暇を楽しむことです。働き方が多様になったこと、通信環境が整備されたこと、そして職場と違った環境にいることで新しいつながり、新しい動きが生まれます。実際に動き始めた日光市ではワーケーション対応の取り組みが行われています。
ワーケーションに関する日本航空を中心とした研究会の大規模な会合が5月19日、日光市で行われました。会合が開かれた鬼怒川温泉では主に会合に参加した企業向けにワーケーションのお試し体験がこの時期に行われました。
この日は過去にワーケーションをしたことがある2人が参加。特別にツアーガイドも同行し温泉街の観光地、おいしいもの巡りをしました。
名物のかりんとう饅頭の試食。参加したこの男性、店を出ようとして突然きびすを返してかりんとう饅頭を買いたいとレジに向かいました。ワ―ケーションがきっかけで栃木の良さが分かって実際に経済も動く。その瞬間に遭遇したのです。
東京の企業に勤めているということで今後ワ―ケーションの動きが大きくなっていくのか、地方の観光地はどう対応すべきなのか話を聞いてみました。
私は栃木生まれ栃木育ちで「ほかの県を参考に」という考えを持ってしまうのですが、これを機に自分たちがまず新しいチャレンジを理解する必要があると感じました。
それともう一つ大切なことは、この流れを「継続させること」だと思います。続けるためにはどうすればよいのか、そのきっかけとなる会合も行われました。
JAL中心のワークスタイル研究会初会合が行われた同じ日5月19日、県内の観光、行政関係者などが一堂に会しました。会の名前はズバリ「アフターコロナに向けた栃木県観光活性化のキックオフミーティング」。新しい働き方、観光のカタチを作ろうとしている今、全県的に栃木を盛り上げていこうという試みです。
集まった皆さんがすごい。日光だけでなく足利、那須、益子、宇都宮、東京からもパネリストが集結。客席にも多彩な「その道のプロ」114人が集まりました。オンラインでも配信され会場は熱気に包まれました。
ワーケーションはもちろんのこと県北から県南まで連携を密にして、とちぎを元気にしていこうとさまざまな提案がなされました。
今回はワーケーションをきっかけにして経済の活性化の動きを紹介しました。8月に日光市の働き方推進協議会が発足、そして、JAL中心の研究会が栃木でも活動していきます。
2つの会の連携がどうなっていくのか、その熱気が県内のほかの地域にどう広がっていくのか、そして「継続性」ですね。横のつながりが重要という意見がありました。関係する人のつながりが太くなり、どこまで広がっていくのか注目したいと思います。