今年10月に栃木県内で開かれる「いちご一会とちぎ国体」と「全国障害者スポーツ大会」には、県内外から多くの選手や観客が訪れることが予想されます。大勢の人が集まる場所で懸念されるのがテロなどの悪質な犯罪行為。万が一の事態に備え警察は31日、民間企業などと合同で訓練を行いました。

 

宇都宮市の県グリーンスタジアムで小雨が降る中行われたサッカーの試合中でした。にわかにオーロラビジョンに映し出された犯行声明。標的型メールによるサイバー攻撃で映像が乗っ取られ、「シャトルバスに爆弾を仕掛けた」という声明が会場に響き渡りました。突然の事態に対し、選手や観客は警察官や係員の誘導に従ってそれぞれ避難します。

 

実はこれは、国体の会場で行われた警備訓練。県警察本部と宇都宮東警察署、県や民間企業も参加し関係機関同士が連携を深めます。避難が終わると、続いてシャトルバスに仕掛けられた爆発物に対応する訓練に移りました。

 

大勢の人が訪れる3年ぶりの国体、そして4年ぶりの障がい者スポーツ大会。警察官に加え、会場の警備員、バスの運転手など参加者はそれぞれ万が一の事態を想定して動きを確認していきました。