衣替えのシーズンなど、クローゼットの中のものを見直したときに、「そういえばこの服…」なんて、未使用品があったという経験はありませんか? そこで、今回は家計改善コンサルタント・アドバイザーの高木瞳さんに、自身の経験から見つけた「服を無駄にしない買い物ルール」について教えてもらいました。

服の買い方を見直して、いいことだらけになった!

私は独身の頃から服が大好きでしたが、以前のわが家は貯金0のカツカツ家計だったため、結婚後は高い服を避けてプチプラ品で代用して、節約している“つもり”でした。

あるとき、思いきってクローゼットの片づけてみると、大量の「死んでいる在庫(=着ていない服)」が出てきて大ショック!「これこそがお金が貯まらない原因だ」と気づいて、服の買い方を見直すことにしました。そこで、今回は、節約・貯金しつつ、オシャレも楽しめるようになった「服を無駄にしない買い物ルール」を5つご紹介します。

●ルール1:洗い替えはすぐ買わない

以前は、お店で買うときには「せっかく来たんだから」、ネットで買うときには「どうせ送料がかかるから」と、最初から洗い替え用のものをまとめ買いしていました。

しかし、着心地や手入れのしやすさなど、しばらく使ってから気づくことも多く、「まとめ買いをして失敗した」と思うことが何度もありました。今はまず一着使ってみてから、本当に必要な場合のみ洗い替え用を買うようにして、失敗は激減しました。

●ルール2:靴下の「3足千円」に惑わされない

靴下が「3足千円」と書いてあると、なんとなくその方がおトクな気がして、実際に必要なのは1〜2足なのに、無理矢理3足目を選んでいました。そのため、あまり出番がないまま、結局引き出しに待機させることになってしまったなんて経験も…。

そもそも3足目を買わなかったら300円を節約できたはずなので、その経験を生かして、今は本当に必要な数だけ買うようにしたところ、全ての在庫がちゃんと稼働するようになりました。

●ルール3:パジャマは1組でよし

パジャマも「洗い替えが必要」と思い込んでいましたが、毎日洗濯をして、乾いたものをまた着るので、洗い替えは使いこなせず、引き出しを占拠している状態でした。

現在は家族全員、長袖1組・半袖1組のみにし、乾かなかった日はジャージ等で代用するようにしたら、待機パジャマがなくなり引き出しもスッキリしました。

●ルール4:通販は慎重に利用する

ネット通販は安くて便利ですが、「思ってたものと違う」ということがよくありました。「あと数センチ長ければ...」「モデルさんの写真はよかったのに」など、イマイチなことも多く、返品も処分もできずにクローゼットにしまいこんでいました。

期待と違う原因は、試着していなかったから。そこで、今は、結局銭失いになるくらいなら、少し割高でも実店舗で試したものを買うようにし、「イメージと違った」はなくなりました。

どうしても通販を利用する場合は、手持ちの服を測ってサイズ感を確認したり、レビューで素材や着心地をしっかり確認するようにしています。

●ルール5:安いからと妥協しない

「ちょっとだけサイズが大きいけど」「少し希望の色味と違うけど」と、100点満点ではないのに「安いからまぁいっか」と買った服は、結局クローゼットの中でも常に2軍で、あまり使い果たせず終わることがほとんどでした。

今は、どんなに安くても、少しでもイマイチなところがあったら買いません。その分、本当に気に入った品に出会ったときのために予算をとっておくようにしたら、我慢せずにいちばん気に入った品が買えるようになりました。

●考え方を変え、稼働率100%のお気に入りのクローゼットに

振り返ってみると、「本当はもっといい服が欲しい」「貯金したい」と思いながら、「大切なお金」と引き換えに、妥協した買い方で「死んでいる在庫」を抱えていました。しかし、今は「稼働率100%」のクローゼットを目指して買うときの意識を変えた結果、クローゼットの中も自然にスッキリして1軍ばかりのお気に入りのクローゼットに生まれ変わりました!

「クローゼットはパンパンなのに着たいものがない」「節約しながらオシャレも楽しみたい」という方は、お買い物時のルールを見直してみることをおすすめします。