「TOKYO VICE」日本人キャスト選びは「面白かった」マイケル・マン監督が語る

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 WOWOWと HBO Max の日米共同制作ドラマ「TOKYO VICE」(WOWOWにて毎週日曜22時放送中)より、マイケル・マン監督が舞台裏を語る特別映像が公開された。

 1990年代の東京を舞台にした本作は、日本の大手新聞社に就職したアメリカ人青年ジェイクが、新聞記者として危険な闇社会へと入り込んでいく姿を描いたドラマ。『ヒート』『インサイダー』などのマイケル・マンがエグゼクティブ・プロデューサーと第1話の監督を務め、『ウエスト・サイド・ストーリー』のアンセル・エルゴートが日本語を猛特訓して主人公ジェイク役に挑んだ。

 マン監督は自身の演出方法について「俳優のセリフはすでに脚本で決まっていますが、画面にはまだ映すものはなく、美術もどんな世界を形作るか分からない。一から築かなければなりません。そこでまず俳優の役づくりから始める」と明かす。「ものの見方、呼吸の仕方、歩き方まで、そこに至った過程をつくるところから始めます。役を具体的に確立しなじんでおくことで、俳優は反射的に演技ができるようになります」。

 さらに、本作には渡辺謙、菊地凛子、伊藤英明、笠松将、山下智久ら日本人キャストも出演しており、「日本側のキャスト選びは面白かった。想像もつかなかったからね。どんな俳優がいるか分からないし、いろいろ驚かされた」とマン監督。特にジェイクが出会う敏腕刑事の片桐を演じた渡辺については「撮影初日、渡辺謙が刑事役で歩いてくる。その姿だけで意識を乗っ取られるほど、彼にくぎ付けになったよ。これこそが映画スターだ」と絶賛した。(編集部・中山雄一朗)