史上初めてシーズン中に勝率6分(.067)を記録し、「ストロングゼロのほうが強い」と評判の阪神タイガース大応援会開催ですの巻。

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負けたのが9割!

いやー、おうらやましい。我が埼玉西武ライオンズがしょっぱいシーズンを過ごしている2022年、激アツ球団がやってまいりました。「いつもアツいぞ」「勝ってても最後アツくなるぞ」「Viriやねん!」などと元気な声が渦巻く激アツ球団、それはもちろん阪神タイガース。

ビッグボス率いる北海道日本ハムファイターズが悪目立ちしないように誰かが守らねばならない…そんなアツい猛虎魂を持つ男たちは、文字通り「歴史的」シーズンを過ごしています。13日の試合を終えたあとの成績、1勝14敗1分の勝率ゼロ割6分7厘。ゼ、ゼ、ゼロワリ!ロクブ!ナナリン!

チーム勝率を首位打者と比較してからかうのはよくある話ですが、今の阪神の比較対象となるのは缶チューハイのアルコール度数とか、比較的まっとうなローン金利とかになってまいりました。阪神の勝率よりストロングゼロの度数のほうが高いって聞くと「ストゼロ強過ぎィィィ!」って思いますよね。サントリーさーん、今すぐ阪神にストゼロ送ったげてください!(※ヤケ酒用と忘れる用と暴れる用で1人あたり3本ずつ)

↓阪神ストロングゼロ(6度)とか出ませんかね!

ストロングゼロ(.090)
ハイボール(.070)
阪神タイガース(.067)
缶チューハイ(.060)
ビール・発泡酒(.050)
ほろよい(.030)

阪神の勝率と同じ利息がつく銀行預金とかできませんかね!

預金としては破格の利息です!



本来なら監督を休養(※という名の謹慎)させるであるとか、クビにしてデーブ大久保(※誰でもいいときの例)を緊急招集するとかのテコ入れをしたいところですが、ここまで来ると「もういいかな…」って気持ちにもなってくるから不思議です。「早く監督をクビにしろ!」と沸騰するファンも、「でも今季で辞めるのはもう決まってるんだよな…」と気づいた瞬間に落ち着いてしまったりするのではないでしょうか。辞めると決まっている人が率いるのって、何だかゾンビが率いる不死の軍団みたいで逆にカッコいいですしね。「暗黒球団」の煽りも、逆に強そうな感じがしますよね!(※編集部注:弱いです)

しかし、僕はちょっとうらやましい。

こんなに弱くて、こんなに負けるのなら、それはそれでちょっと見てみたくなる気持ちがあります。我が埼玉西武ライオンズなどは何事も中途半端で、思いっ切り負けるというほどでもなくダラダラと負けるものですから、珍事とも呼べない程度の低調がつづいています。阪神さんのように連日大熱戦の大延長で負け、史上初の勝率ロクブなんてのを記録したら、それだけで胸がキュンキュン来るというのに。「あー、勝率ロクブでプロを名乗っている連中の写真撮りたい!」ってワクワクしてくるのに。心の底からうらやましく思います(※本心)。

しかも、この先はどう転んでも面白くなる未来しかありません。ここから反転攻勢で順位を上げていくようなら結構なことですし、この調子で負けつづけるのなら歴史的な記録というものが視野に入ってきます。まずは夢のシーズン100敗達成。そしてプロ野球ワースト記録103敗の更新(※悪い意味で)。1937年に後楽園イーグルスが記録した勝率.214の更新(※悪い意味で)。そして悲願の勝率ゼロ割台フィニッシュ。千葉ロッテが持つ不滅の大記録「18連敗」の更新(※もちろん悪い意味で)にも期待がかかります。交流戦で佐々木朗希さんが投げる試合で、阪神がプロ野球新記録19連敗達成(※完全試合で)とかになったら、こんな夢物語はないでしょう。看取りに行かずにはおれません。

ただ、記録への挑戦は極めて困難です。まず最低勝率のプロ野球記録の更新には年間30勝が目安となります。「年間30勝はさすがにしないんじゃないかなー?」という期待感もなくはありませんが、悲願である勝率ゼロ割台フィニッシュをするにはグンとハードルが下がって年間14勝が上限となります(※相撲でも優勝できない可能性があるレベル)。年間14勝というのは、わざと負けようとしても困難な数字です。非常に厳しい。それでも阪神なら、今の阪神ならやってくれるかもしれない、そう期待して看守りたいもの。もちろん可能性はあります。今の勝率を単純に残り試合数に掛け算したら「年間9勝ペース」なのです(※ゴルフの賞金王レベル)。このペースをどこまで維持していけるか、矢野監督の手腕に期待です!

↓今季のスローガン「イチにカケル!」はこういう意味だったんですね!

目指せ勝率1割!

目指せシーズン1勝(※141敗1分)!

まぁ、勝率は「ゼロをカケル」ほうが近い感じになってきましたが!



とまぁ、歴史に向かってまっしぐらの阪神ですが、こういう挑戦ができるのも阪神タイガースという球団が素晴らしい球団であるからです。阪神タイガースは地域の宝であり、人々の夢です。阪神を愛し、阪神の試合を楽しむ人たちは、このような戦いぶりのなかでも連日甲子園を黄色と黒に染めています。負けても負けても3万人。それは野球の勝ち負けなどより遥かに高い次元で阪神が「まさっている」ということです。

世のなかには「勝つことが最大のファンサービス」なんて言う輩がいますが、それはまったくもって視野狭窄です。「勝つことが最大のファンサービス」と言う人は大抵が「勝つことが唯一のファンサービス」になっている手合いです。やる方も、見る方も。勝っていようが負けていようが、そこに見るべきものがあれば人は集まります。たとえばビリの球団だろうと勝率ロクブだろうと、明日急に大谷翔平さんが戻ってきたら、ポップコーン持ってみんな集まるでしょう。阪神タイガースはそういった「見るべき存在」なのです。そこに阪神があるから見る、人生レベルで阪神を見守っている人たちがたくさんいるのです。

負けが込んだときに客がいなくなるとしたら、それは「勝ち負け」しか見るべきものがないつまらん球団であるということ。「勝ち負け」しか見るべきものを作って来られなかったということの恥ずべき証です。考え方は人それぞれなので「勝たないと不愉快」「勝たないなら見ない」という人ももちろんいるでしょうが、そういう一部の人が消えただけで空席祭りになるようなら、そもそものファンの母数が少ないのです。地力が伴っていないのです。その点で阪神タイガースは圧倒的な地力がある、日本を代表する球団のひとつなのです。

胸に広がる阪神へのアツいリスペクト。

すごい球団だという真摯な思い。

この挑戦がどこまでつづくのか、今後も看守っていきたいもの。

次なる目標は勝率五分。ここから2連敗なら達成可能です。

そのときは「阪神にも五分の勝率」という格言が生まれそうですね!

↓さぁみなさん!アツく御唱和ください!


『六分すこし』

六分すこしの 勝率で
猛虎を名乗る 球団の
存在の意義 見失う
金取るのが謎 阪神タイガース
オウ オウ オウオウ 阪神タイガース
フレ フレフレフレ

投打壊滅 また負けた
監督既に 辞めている 
16戦で 1勝だ
勝てたことが謎 阪神タイガース
オウ オウ オウオウ 阪神タイガース
フレ フレフレフレ

大阪桐蔭 連れて来い
代わりに立てよ 甲子園
勝率六分 できるだろ
プロなのかが謎 阪神タイガース
オウ オウ オウオウ 阪神タイガース
フレ フレフレフレ



なお、勝率ゼロ分には「残り全敗(※41引き分けまで可)」が必要です!