砕石工場では作業時に巻きあがる粉じんによる周辺環境への影響などが課題となっています。

その対策の一つとして、建設機械メーカーが開発した新しい散水車の稼働が24日から栃木県佐野市の工場で始まりました。

稼働が始まった散水車は昨年、創立100周年を迎えた建設機械メーカー「コマツ」が開発したものです。佐野市に工場があり、業界トップレベルのシェアを誇る東京石灰工業の採石場で報道関係者向けに公開されました。

採石はコンクリートやアスファルトの原料を作り社会基盤整備の一端を担っていますが、作業の際に多くの粉じんが巻き上がることが課題となっています。

周辺環境への影響に加え、作業者の視界の妨げにもなることから、これまでも散水車で水をまいて対策をしてきましたが、広い工場では十分ではありませんでした。

新しく開発された散水車はタンクが国内で市販されている車両の2.2倍あり、2万2千リットルもの水を積むことができます。

砕石現場を走行しながら6個のノズルを使い、より短時間でより広範囲に散水できるようになるということです。

開発したコマツでは、今後は二酸化炭素の排出量を減らし環境性能を高めるとともに自動運転化を実現し、さらなる効率化を目指していくとしています。