Dado Ruvic / Reuters
Dado Ruvic / Reuters

Googleが、Androidアプリにおいて発生する支払いに関して、サードパーティの課金決済システムの使用をテストする取り組みを年内にも開始します。

まずはSpotifyとの協力により、AndroidデバイスでSpotifyを利用するユーザーがサブスクリプションの支払いを(Google Playではなく)Spotify独自の決済システム経由で選択できるようになります。

テストが開始されれば、ユーザーはAndroid版Spotifyアプリをダウンロードして使い始めたときに、Premiumサービスのサブスクリプションの支払い手段としてGoogle Play Storeか、Spotifyの決済システムいずれかを選択することになります。

GoogleとSpotifyはこれから両社の製品チームおよびエンジニアリングチームどうしで膝を突き合わせて決済機能に関する協業を行い「ユーザー選択制の課金が様々な国で、様々な規模で、様々なカテゴリーで開発者にとって有効かどうか、その方法についても理解を深める」としています。

この協業はアプリ開発企業にとって、Epic GamesがアップルのApp Storeに反旗を翻して以来初めてとなる画期的なできごとと言えるでしょう。

Spotifyは2020年に、Epic GamesらとともにThe Coalition for App Fairnessを結成してAppleおよびGoogleにサードパーティによる決済システムの使用を可能にするよう求めてきました。

しかしGoogleにとって今回のSpotifyとの協業は、ユーザーのアプリ開発側の決済システムへの流出を最小限に食い止め、双方が納得できる落としどころをみつけるための、防衛策としての試験的取り組みと言えそうです。

米国では最近、上院司法委員会で「Open App Markets Act(オープンアプリ市場法)」法案が可決されており、成立すればこれまでのようにOS提供側が提供する決済システムですべての支払いを管理することができなくなります。

ユーザーの立場からすれば、サードパーティの決済システムが利用できるようになればGoogleやAppleの「ストア税」を回避し、有料アプリをより安価に利用できるようになるかもしれません。

しかし一方で、決済が一元化されていたことで発生しなかった、アプリごとに支払い先や使用するクレジットカードなどが違ってしまうといった煩雑さが発生することにもなり得ます。場合によっては、ユーザー自身による支払い状況の把握と管理が、これまで以上に必要になるかもしれません。

Source:Spotify