鹿沼市で建設が進められている南摩ダムの工事が本格化するを前に、地域の人たちの協力に感謝し今後の安全を祈る「定礎式」が12日、行われました。

威勢のいい掛け声に合わせて「南摩ダム 定礎」と記された礎石が運び込まれます。

南摩ダムの建設は、水資源機構が利水や防災を目指して進める、思川開発事業の中核となるもので1969年に実施計画調査が始まりました。その後、計画の変更や検証などを経て2020年12月にダム本体の工事に着手、2025年の完成を予定しています。

建設に当たっては2008年にはこの地区に住む80世帯が移転を完了していて、式典では水資源機構の金尾 健司理事長が地域の人々に感謝を示しました。そして福田 富一知事や県選出の国会議員などが運び込まれた礎石にスコップで砂をかけたり木槌でたたいたりする儀式を行いました。

最後に無人操縦の重機でダムの材料となる石をかぶせて地中へと納め、今後の安全を祈願しました。

南摩ダムは「CFRD形式」と呼ばれる一般的なダムの工法を採っていますが、本格的なダムとしては国内で初めて重機などを活用した近代的な施工方法を導入しています。完成すれば洪水の際に東京ドーム4杯分の水をためることができるということです。