九尾の狐伝説 那須町の「殺生石」割れる
「九尾の狐」伝説で知られ、松尾芭蕉の「おくのほそ道」にも記された国指定の名勝、栃木県那須町の「殺生石」が割れていることが分かりました。
殺生石は真ん中付近から真っ二つに割れ、周りを囲んでいたしめ縄も切れていました。
地元のガイドや隣接する那須温泉神社の関係者によりますと、石はここ数日の間に自然に割れたとみられています。
那須湯本温泉の近くにある殺生石は平安時代、美女に化けた九尾の狐が退治されて石になったという伝説で知られ、2014年に国の名勝に登録されて観光名所となっています。
遠く室町時代の文献にも登場する殺生石が割れたことを聞きつけた地元の人や観光客は雪の中、驚いた様子で眺めたり写真に収めたりしていました。
さくら市から来た親子連れは「子どもの頃から見てきた、伝説にもなっている何百年もあった石がこんなきれいに真っ二つに割れるなんて信じられない」と話していました。
那須町や町の観光協会など関係者は今後、対応策について検討することにしています。