14日のバレンタインデーを前に鹿沼市にあるチョコレート工房で9日から表面に点字が打たれた一風変わったチョコレートの販売が始まりました。

誕生のきっかけはオーナーショコラティエ自身の過去の経験にあります。

看板商品「大谷の石畳」で知られる鹿沼市中田町のチョコレート専門店、アカリチョコレートです。

店内にずらりと並ぶ色も形もさまざまな商品はひとつひとつが手作り。

そこに9日から新たなラインナップとして加わったのが点字が打たれた板チョコです。

目の見えない人へ日ごろの感謝の思いを文字で伝えられるようにとオーナーショコラティエの上原晋さんが点字板を使って自ら作りました。

実は上原さん自身、かつては目がほとんど見えませんでした。

20年前に角膜の移植手術を受けて視力を取り戻したことでショコラティエとしての道が開け、2008年に店舗を持つことができたといいます。

目の見えない人へ寄り添いたいという人一倍の強い思いから生まれた新商品、刻印されたメッセージは現在1種類のみですが、今後は視覚障がい者や家族などの要望に応じ好きな言葉を刻むオーダーメイドにも対応したい考えです。