お金持ちは、モテる。ゆえに、クセが強いのもまた事実である。

そして、極上のお金持ちは世襲が多く、一般家庭では考えられないことが“常識”となっている。

“御曹司”と呼ばれる彼らは、結果として、普通では考えられない価値観を持っているのだ。

これは、お金持ちの子息たちの、知られざる恋愛の本音に迫ったストーリー。

「御曹司に恋はムズかしい」一挙に全話おさらい!



第1話:「スーパーでは70円なのに」高級車所有でもコンビニは寄らない男の“価値観”とは

テレビを見ていると、恋愛についての街頭インタビューが行われている。映っているのは「コロナ禍で出会いがありません」と嘆く女の子たちだ。

― 私もついに、こっち側か…。

つい昨日、最高の彼氏に振られてしまったのだ。交際期間は約1ヶ月。私にとって、あまりにも短い春である。

「ごめん。俺、多分晴ちゃんとは合わないと思うわ。別れよう」

出会ってすぐ付き合い、私たちはうまくいっていたはずだったのに…。

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第2話:整形外科医のおぼっちゃまとワインバーで初デート。女が即帰りたいと思った“ある失言”とは一体…

いいなと思っていた男に失望し、嘘をついてまで店を後にしたのは、一昨日のことだ。

― はぁ、せっかくお洒落してきたのになあ…。

最近お気に入りのsandroのワンピースに合わせて、綺麗な巻き髪にしたのに、とてつもなく損した気分となった。その男との初デートは西麻布のワインバー。穏やかで優しく、細やかな気遣いができる整形外科医の彼と、いい雰囲気だった。

しかし、一緒に過ごすうちにそれは上辺の姿であることがわかってしまったので、これ以上彼と一緒にいたいとは思えなかったのだ。

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第3話:高級外車のドライブで“アレ”が聞こえてきて…。女がデートを切り上げた、御曹司の大好きな趣味とは?

彼とのドライブで、心地の良い洋楽が流れていたはずなのに、いつの間にか、聞き慣れないリズムの曲が流れ始めた。

― え…。これって…いわゆる“アニソン”っていうやつよね?

女性の若く高い声が強調された歌が、白いベンテイガの車内に響き渡る。正直、これまでの人生で意図的に聞く初めてのアニソンだった。

ポップで楽しい気分となったが、デート中の車内にこの音楽がかかったことに、どこか違和感を覚えた。

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第4話:「令和にもなって、こんな女性は無理…」結婚したい28歳の美女が、二代目社長にフラれた理由

はじめて彼に会った時は「この人こそ運命の人だ」と、間違いなく思っていた。

知性が前面に表れている品のある顔立ちに、オールバックの髪型がよく似合っている。何にも囚われていない“自由”な空気を醸し出していた彼に、一目で惚れた。

― すべてが完璧…!

しかしその“自由”な雰囲気の正体は、とても私の手に負えるものではなかった。度重なる出来事をきっかけに、彼を傲慢な男だと思うようになっていったのだ。

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第5話:「駅前で30分待機…」美女と付き合うために、ストーカー気質の男がしたありえない行動

伏し目気味にボソボソと話す俊夫との出会いは、数年前。今はなき『1967』で開催された、お食事会で出会った。

当時、結婚願望のなかった私。それは、年上の経営者の彼氏も同じ。

しかし、親友から、一度は結婚を考えた方がいいと強く言われ、渋々参加した会だったのだ。

ところが、外銀勤務の親友がそろえたメンバーは思ったより悪くなく、楽しい時間を過ごせた。そのメンバーの中に、俊夫がいたのだ。

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第6話:彼氏が自慢の手料理を食べずに即帰宅。潔癖男が嫌がった理由は、家に“アレ”がなかったから…

タンドリーチキン、トマトクリームパスタ、海鮮サラダ、きちんと裏ごしをした南瓜のスープ。“料理上手な女子”のメニューを並べると、地味な我が家も華やかに見える。

だが、これほど頑張ったのに、拓人は食事をほとんど残して帰ってしまったのだった。

「ごめんね。僕、あんまりお腹が空いてなくて…」

料理は美味しいと言ってくれたはずなのに…。一体、どうしてだろう?

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第7話:「庶民は相手にしない」役員報酬だけもらって仕事をしない御曹司33歳が、女をブロックした理由

彼とは仕事を通じて知り合ったので、最初はビジネスライクに接していたが、誕生日が近いことがわかると一気に打ち解けた。

「子どもの頃は、クリスマスと誕生日のプレゼントが一緒だったよね!」なんて、些細なことで盛り上がった時には、私はすでに彼を異性として意識していたのだ。

それから私たちは半年近く毎週のように会い、徐々に仲良くなっていく。

でもあるとき、浩二が親の会社から給料だけもらってロクに働いていないことを知ってしまった。私は今33歳の彼に、『ちゃんと仕事しなよ』なんて言っている状況なのだ。

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第8話:「BMWは親に買ってもらった」ハイスペ男と交際したら“人の自慢話”ばかり。呆れた女は…

彼の名前は貴男。日比谷高校から東大を卒業した、かなり優秀な男性だ。

数回、デートを重ねて付き合うことにしたのは、彼の経歴やバックグラウンドが良かったから。だが正直なところマスクをとったときに見えた、彼の出っ歯気味の歯並びはずっと気になっている。

しかし、問題はそこではなかった。私は最近になって気がついてしまったのだ。出会ってから今に至るまで、彼は“周囲の成功話”ばかりするということに。

今日だって「実家に新しい車が納車された」とか、そんな話ばかり。自分の話より、周囲の話でマウントを取りがちなのだ。

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第9話:お年玉は“3桁万”が普通!?27歳女が違和感を覚えた、おぼっちゃまとの実家の差とは?

私の実家にある唯一の高級家具は、祖父が新築祝いにプレゼントしてくれたカッシーナのダイニングテーブルとチェア。

そのテーブルに置かれた、手作りのおせちやスーパーで買ってきたマグロなどを前にして、彼氏・智也のことを考える。

おそらく、彼の実家でのお正月は、こんな普通の過ごし方ではないはずだ。

その証拠に先日、実家の新邸が完成したと写真を見せてもらったのだが、それは一般的な規模とは桁違いだったからだ。

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第10話:イケメン御曹司とデート中に女がフリーズ。彼のLINEアイコンは“あの人”とのツーショットだった…

デートをする相手が、いなくなってしまったのはつい先日のこと。ものすごく素敵だと思っていた男が、とんだ見当違いだったのだ。

その男は幸弘さんという取引先の社長だ。高身長で、小顔かつ塩顔のイケメン。仕事はもちろんできるし、大きな会社の創業者の孫であり、御曹司の類だ。お互いに20代の頃から、仕事での付き合いがある。

― この人を夫にできたら、どんなにいいだろう…。

幸弘さんが離婚したと聞いた時から、私はそう強く思っていた。それなのに…幸弘さんはなんと“マザコン男”だったのだ。

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