2歳でデビューし、人生の大半を俳優として生きてきた神木隆之介さん。そんな神木さんの知られざるオフの姿を題材にしたオムニバスドラマ「WOWOWオリジナルドラマ 神木隆之介の撮休」が1月7日（金）夜11：00〜放送・配信がスタートになります。今回は“本人役”ということで、“自分自身”を演じる面白さや、理想の“撮休”について語っていただきました。

本当の僕は、ふざけるのが大好きなお調子者です（笑）

「みなさん本当に、好青年に描いてくださって…。ありがとうございます（笑）」

リラックスした表情で「神木隆之介の撮休」への思いを語る神木さん＜写真＞

ドラマや映画の撮影中にいきなり舞いこんだ休日を、神木さんはどう過ごすのか。架空の休日をテーマに、俳優が“本人役”を演じるオムニバスドラマ「撮休」シリーズの第3弾、「神木隆之介の撮休」。“他人から見た自分”が描かれている台本を読んだ印象を、神木さんは笑いながらそう話してくれました。

「『あなたのイメージはこうです、だからこういうストーリーにしました』と、脚本家のみなさんが作品を通じて伝えてくれているのが面白かったです。他の人にはこう見えてるんだなあ〜と。劇中の僕は真面目でちゃんとした人間だけど、本来の神木はお調子者でふざけることが大好きなので（笑）。まわりからは『もう28歳なんだから落ち着けよ』と思われてるかもしれません」

ストーリーはあくまでフィクションですが、演じるのは自分自身。そのため役作りは「まったくしなかった」そう。

「意識したのは『ちゃんとしゃべらないようにしよう』ということ。役を背負っているときは伝えたいメッセージが明確にあるので、途切れないようにはっきりしゃべりますけど、今回の作品は、ノンフィクションのようなフィクションとして作られているので。

それに現実では、人は考えながらしゃべるし、言葉が途切れることもありますよね。だから今回は、たどたどしくても、なるべく僕が私生活で話しているときと同じような話し方やリアクションをするようにしました」

 

●ふとした瞬間「今、ここにカメラがあったら」と考えます

演じていて「もっとも素の自分に近い」と感じたのが、第7話の「友人の彼女」。いつも親友と一緒にいる神木さんが、親友の彼女に嫉妬されてしまう…というストーリーです。

「テンションの高さが僕自身に近いんですよね。それに、僕も実は似たような経験があって。仲のいい親友がいて、毎日のように遊んでたんですけど、ある日ふと『この人彼女いるのかな？　いたとしたら、俺、かなり独占してるけど大丈夫かな？』と思ったんですよ。

そうしたら、最近結婚して。やっぱり彼女いたんだ！　って申し訳なく思いました（笑）。その思い出とも重なって、ドラマの僕にすごく共感しました」

安達祐実さんと共演した第1話「はい、カット！」は、架空のシンドロームを題材にした物語。現実と虚構の区別がつかなくなってしまう…という、ある種の職業病に悩まされる神木さんの姿が描かれます。

「ふとした瞬間、『今、ここにカメラがあったらこう映ってるだろうな、それなら目線はこっちがいいな』と頭に浮かびます。音楽を聴いているときも『この曲を主題歌にするなら、こういう物語が合うだろうな』と想像したりして…。これはもう癖ですね」

●得意な家事は…目分量でごはんを炊くこと

ちなみに、現実で「明日撮休です」と急に言われたら、神木さんはどう過ごすのでしょうか。

「午後まで寝て、ゆっくりお風呂に入って、一緒にカラオケ行ってくれる人を探して…。だれもいなかったら1人カラオケに行って、散歩して、帰ってゲームをします（笑）。劇中の僕は活動的だから、ぜんぜん違いますよね。

カラオケでいつも歌うのは、桑田佳祐さんの『可愛いミーナ』。あとはボーカロイド曲をけっこう歌います。コロナ禍の前は、よくアキバにも行って、好きなアニメグッズを見たりしていました。」

外出できないときは、1日中、家で大好きなゲームをすることも。飲み物をすぐ取れるよう、パソコンデスクの横には冷蔵庫を置いて、万全の環境を整えているそう。ほかに日常生活でこだわっていることをたずねてみると…。

「ごはんを炊くときの水は、いつも目分量です（笑）。炊飯器って目盛りの左にも右にも数字が書いてありませんか？　どの数字を信じたらいいのかわからなくて。

子どもの頃、母に『手のくるぶしまで』と教わったのを思い出して入れてるんですけど、僕の使ってる炊飯器、小さくて手が入らないんです（笑）。だから頭の中で、『だいたいこれくらいがくるぶしかな…？』って。僕は固めのごはんが好きなんですけど、今のところは毎回完璧に炊けます。ただ、料理はまったくしません！　ふりかけや納豆がごはんのおともですね」

●下の世代に「楽しそう」と思われる30代になりたい

2歳でCMデビューし、キャリアは既に27年。ドラマの中では子役出身ゆえの迷いも描かれますが、実際の神木さんはそうした壁を感じたことはないそう。

「よく言われますよね。子役出身だと、成長してからが大変だよって。でも僕は何も考えずに生きてきちゃったので。その代わり、マネージャー陣は大変だったと思います。次はどんな作品を選んで、どんな神木隆之介を見せていけばいいのか…というのはすべてマネージャーさんが考えてくれたから、僕はただ、いただいた役をがんばればよかった。のんきでいられたのは、周りの人たちのおかげですね」

そんな神木さんも、今年は20代最後の年。20代のうちに出ておきたかったという初舞台も経験し、「やり残したことはほとんどない」と話します。

「あとは『やばいやばい、この俺がもう30代になるの？　もっと落ち着かなきゃ』ってふざけながら過ごしたい（笑）。ただ、30代を迎えること自体はうれしいんです。

学生時代もそうでしたけど、人は自分より少し上の世代を見て憧れるものですよね。20代前半の頃は、4歳上の佐藤健くんたちが楽しそうにしているのを見て、『いいなあ、充実してるなあ』と思ってましたし。だから僕も、後輩から『早く神木さんの年になりたい。だって楽しそうだもん』と希望を持ってもらえるような、年の取り方をしていきたいですね」

 

＃番組情報

「WOWOWオリジナルドラマ　神木隆之介の撮休」

・放送・配信：WOWOWにて1月7日（金）放送・配信スタート！
毎週金曜よる11：00より放送・配信
（各話放送終了後、WOWOW　オンデマンドにてアーカイブ配信）。