タッチスクリーン付きの総ガラス張りiMacが実現？アップルが特許申請
アップルは初代iMacから「透明な筐体好き」の傾向があるためか、「1枚のガラス板でできたiMac」や「総ガラス張りのMacBook」などの特許を何回か出願および取得しています。
同社はそのアイディアに取組み続けているようで、上記の「1枚のガラス板iMac」特許に20以上の新要素を追加申請し、そこにはタッチスクリーン関連も含まれていることが明らかとなりました。
今回の更新は、1枚の湾曲したガラス板にiMac本体やキーボードからトラックパッドまで収める構想はそのままに、明らかに使いにくい欠点を補う方向性がうかがえます。
アップルの特許に詳しい米Patently Appleによれば、当初の特許ではガラス筐体を透明としていましたが、最新版では「コーティングや塗装、またはその他の方法で処理」されていても透明と呼ばれることがあるとして、要は塗装などを施してもいいと改められています。
他に目立つ変更点は3つ。まず1枚のガラスから作られながらも、ディスプレイの角度を調整する方法があるかもしれないと書かれていること。請求項9には「ガラスシートは、支持構造体に対して相対的に移動するように構成され〜」とアップル特許によくある難解な用語で書かれています。
さらに請求項15および16は、特許取得時点での「キーボードとトラックパッドの位置が固定されている」という、実用的に不便きわまる欠点に対処しています。すなわち、ユーザーはキーボード部分をスライドさせて前に引き出したり、自由に配置できるとのこと。左右に配置されたトラックパッド2つには特に言及がありませんが、おそらく同じように着脱できるかもしれません。
最も驚くべき追加事項は、請求項14です。「請求項8に記載したデスクトップコンピュータにて、前記入力装置は、前記平面ディスプレイ領域の少なくとも一部に沿って延び、タッチスクリーン形式のディスプレイを形成することを特徴とする」とのこと。つまりMacにiPadのようなタッチスクリーンを実装することもあり得るというわけです。
タッチスクリーンMacをスティーブ・ジョブズが拒否したのは有名な話です。「タッチ面は垂直にしたくない。デモは素晴らしいが、短時間で疲れ始め、長時間になると腕を下ろしたくなる。人間工学的にも問題がある」と述べていました。
またアップル幹部らも将来的にタッチスクリーンMacはあり得るのか？と聞かれて、「まったく考えたことがない」など否定することが毎年の風物詩となっています。
今回の特許でも画面全体にタッチセンサーを備えるとまでは言っておらず、画面の「少なくとも一部」を対象としています。たとえば、かつてMacBook Proの標準装備だったTouch Barのようなものかもしれません。Touch BarはMacBook Pro（2021）では物理ファンクションキーの復活と入れ替わりに消滅しましたが、いつか舞い戻ってくる可能性もありそうです。
Source:Patently Apple
via:9to5Mac
