映画やドラマ作品のなかには、何度もリメイクされる名作中の名作がある。中国メディアはこのほど、これまで何度もリメイク作品が作られている「日本沈没」について紹介する記事を掲載した。「なぜ日本人はこれほど日本沈没が好きなのか」について考察している。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 映画やドラマ作品のなかには、何度もリメイクされる名作中の名作がある。中国メディアの捜狐はこのほど、これまで何度もリメイク作品が作られている「日本沈没」について紹介する記事を掲載した。「なぜ日本人はこれほど日本沈没が好きなのか」について考察している。

 記事はまず、「日本沈没」の原作は小松左京氏による小説で、1973年に出版されたものだと紹介した。小松氏は、日本中が東京五輪に沸いていた1964年から執筆を始め、9年もの時間をかけて完成しており、地質や地理についての推こうを重ねたと伝えた。

 そして出版されると発行部数400万部以上の大ベストセラーとなり、1973年末には映画化されこれまた大ヒットとなったと紹介した。その後、2006年にも再び映画化されたほか、2020年にはWebアニメ化し、2021年にはドラマ化したと伝えた。記事では指摘していないが、1974年にもテレビドラマ化しており、ほかに1973年と1980年にラジオドラマ化もしている。

 このように「日本沈没」は何度もリメイクされているが、記事はそのたびに内容や登場人物などに大きな変化があるとも指摘している。では、なぜ日本人はこんなにも「日本沈没」が好きなのだろうか。

 記事は、何度もリメイクされる作品は「想像力が大いに発揮されており、これまでにない世界観を築いていて、アレンジしやすいという特徴がある」と分析した。「日本沈没」はまさにこの特徴があるとしているが、中国人からすれば「自国が天災に見舞われ、沈没・消滅してしまう」ことを描いた作品が人気である理由が良く分からないのだろう。

 「日本沈没」の作品の影響かどうかは不明だが、中国では「いつか日本列島は沈没する」と信じている人が少なくなく、「マリアナ海溝が日本に向かって移動している」、「温暖化で海面が上昇して沈没する」などの話が中国のネット上ではまことしやかに伝えられている。「日本が沈没して、日本人難民が中国に大量に押し寄せたらどうすべきか」などといったテーマで真剣に議論しているネット掲示板もあるほどだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)