Valentina Palladino / Engadget

アップルが将来のiPad miniにProMotionディスプレイを採用し、現行モデルの60Hzよりも高い120Hzの可変リフレッシュレート実現を目指しているとの噂が伝えられています。

今年9月に発売されたiPad miniは、自撮りカメラを上側にして縦置きにした場合に、一部のユーザーにディスプレイの表示が波打つような「ゼリースクロール」が発生していると報告されていました。この現象は液晶画面が1行ごとに書き換えられる構造上、右側と左側とでは更新にわずかなタイムラグが生じるために起こるものです。

こうした表示の揺れは、アップルの公式見解どおり液晶の正常動作ではありますが、新型iPad miniではあまりに目立つために注目を集めたしだいです。修理業者のiFixitは、原因の1つが安物のディスプレイパネルを使っているからではないか、と推測していました。

さて今回の噂話の発信源は、韓国フォーラムのClienへの投稿を、有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)@FronTron氏がTwitterで引用したものです。それによるとアップルは将来の8.3インチ(現行モデルと同サイズ)のiPad miniにつき、ProMotion技術をサポートしたSamsung提供のディスプレイをテスト中とのことです。

ここでいうProMotionとは、アップル開発による可変リフレッシュレート技術(最大120Hz)のこと。本機能は現在、11インチと12.9インチiPad Pro、ほかiPhone 13 Proや新型MacBook Proのみに実装されています。

そうした上位機種にしか搭載されていないProMotionを、携帯性や普段使いを重視して設計された小型iPadに搭載することはあり得ないようですが、上記のゼリースクロール問題を考えるとアップルが検討している可能性は高いとも思われます。

新型iPad miniでゼリースクロール現象が現れる要因の1つは、おそらく画面コントローラーボードが(縦置きにした場合に)左側、縦向きに配置されているため。この設計はiPad Proでも同じですが、120Hz=「1秒間に120回」更新することで、ほとんどの人間の目には見えないにすぎません。つまりiPad miniにもProMotionを搭載すれば、問題は根本的に解決するというわけです。

とはいえ情報に確かな裏付けがあるわけではないため、米MacRumorsは「Sketchy(大ざっぱ)」にカテゴリ分けしています。ともあれ次世代のiPad miniは弱点を克服する希望が出てきたかっこうですが、現在の第6世代モデルもソフトウェアアップデートにより画面が波打つ症状の軽減が図られるよう祈りたいところです。

Source:Clien

via:MacRumors