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ARIGATO SAYONARA MATANE!

東京パラリンピックが閉幕し、2020東京五輪・パラリンピックが終わりを迎えました。閉会式、涙なしには見られませんでした。選手たちの活躍、関係者の尽力、とりわけボランティアのみなさんの献身的な働きぶり。閉会式のなかで紹介された、ボランティアのみなさんが消毒をし、マスクの着用をうながし、そんな状況でも朗らかな笑顔で選手たちを見送り出迎えている映像を見たとき、これまでこらえていたものがあふれ出すように泣きました。

日々のわずかな外出の際、どこに行ってもボランティアのユニフォームを着た人がいました。「ありがとうございます」の声を掛けるのもはばかられる時期ですので心でそれを言うだけでしたが、東京と日本を代表してこの大会をやり遂げてくれたみなさん、利害や損得ではなく前向きな意欲だけをもって「祝祭」がここにあることを示してくれたみなさん、本当にありがとうございました。

ボランティアに応募するほどですから、人並み以上にこの大会を楽しみにしてきた人のはずです。大きな落胆を味わい、困難に直面した人のはずです。けれど、腐ることなく、この仕事をやり遂げてくれました。各国・地域の選手たちが大会を楽しみ、全力を発揮し、みなさんにARIGATOと呼びかけることを通じて、ようやく「よかった、ちゃんと東京五輪・パラリンピックをやり遂げたんだ」と安堵することができました。東京と日本を代表して頑張ってくださって、ありがとうございます!



9月5日、東京パラリンピックの最終日。最後まで興奮と感動は鎮まることはありませんでした。いやむしろ、五輪さえも滑走路のようにして、パラリンピックは羽ばたきました。五輪を超えて羽ばたいた、とさえ思います。それぐらい楽しかったし、面白かった。五輪のついでなどでは断じてなく、パラリンピックに魅了されました。

それは何よりも選手たちの頑張りに尽きます。

五輪よりも自由度は高いのか、競技実施日や時間などを見ると「若干の」開催都市向け配慮は感じられます。大会最初の週末、日本時間のゴールデンタイムに日本代表が金メダル候補であった車いすラグビーの決勝が組まれたことや(※ロンドン・リオでは最終日)、競泳では最終種目リレーの直前に「木村VS富田」が見られるであろうバタフライ100メートルS11クラスが組まれたことは(※ロンドン・リオでは競技日程の中盤)、そのわかりやすい一例でした。

ただ、そんな配慮をさらに超えるように、選手たちは頑張りました。最終日の最後の最後の大トリとなる車いすバスケ男子の決勝に日本代表が進出するだなんて、失礼な話かもしれませんが、まったく予想していませんでした。一番最後に始まる決勝で日本代表が金メダルを懸けて戦い、日の丸を鳴らしてティップオフに向かう。そんな場面は一度も想像したことがありませんでした。

シーソーゲームを繰り広げながら最終第4Q残り5分で5点をリードしたとき、もしかして金があるのか?と思いました。金でもおかしくない試合でした。アメリカ代表のセリオ選手が厳しいタフショットを何本も決めてきたことで、最後はチカラ負けこそしますが、素晴らしい日本をさらに素晴らしいバスケ超大国・アメリカが上回った試合は神がかりなものでした。大会の大トリにふさわしいものでした。

すごいなと思い、ありがたいなと思い、申し訳ないなと思いました。僕らが知らないところで、大きな期待も支援もないなかで、それでも金を獲るんだと世界一のベリーベリーハードワークをしていた人がいたのに、「もしかしたら、大会はないかも」と何度も思わせてしまいました。何とか舞台だけは用意することができましたが、選手のみなさんの生涯に幾度もはない最高の輝きをご家族にさえ満足に見てもらうことができませんでした。

微力ながら、もっとこの大会の価値や意義を伝えられるように、何かをできればよかったのですが、実際はまったくもって無力でした。結局また「勇気と元気をもらう」ばかりで、十分に頑張りに応えるには至らない状況にしてしまいました。万雷の拍手、地鳴りのような歓声、涙を流すご家族、子どもたちが胸に飛び込み、この瞬間のために生きてきたと放心する…そんな理想からは大きく後退してしまいました。心苦しい。

いつかこのぶんはお返しする、今大会のお礼を届けに行く、そういう気持ちでいます。パラスポーツは「プロ」的な営利活動ではないぶん、現在のコロナ禍を考えると、お礼を伝える機会はまだまだ先になりそうですが、少しずつ時間をかけてお礼詣でをしていきたいと思います。それは決して木村富田のイチャつきを見たいとか、鳥海さんの写真が撮りたいとか、そ、そういうミーハーな理由じゃないんだからね!

↓次も金目指しちゃうんでしょ!金前提で支援とか集まって強くなるんでしょ!もう見るしかないじゃん!

映画のエンドロールで「続編制作決定」って出てきて、すごくうれしくなった作品みたいな気持ち!

このつづきを3年後、パリで絶対に見たい!

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迎えた最後の夜、自分自身の労いも兼ねて「国立競技場が見える」ホテルから見守った閉会式。心は「やだやだやだやだ終わるのやだ」とゴロゴロ地面を転がっています。五輪のときはまだパラリンピックがあると思って感じなかった寂しさが、一気に押し寄せてきます。人生最大級の「祭りのあと」がやってくる。10年あまり追いかけてきたものが今日終わる。悲しくはないですが、泣けてきてしまいます。

そんななか閉会式は心を癒してくれます。カウントダウンの花火、今大会の名場面、さまざまな演者が集ったライブパーティー。ライブの盛り上がりは「これで終わりじゃないでしょ?」「新しい楽しみ、広がったでしょ?」「またやればいいじゃん!」と呼び掛けてくるよう。そうです、そうでした、今大会で気づいた面白いもの、楽しいもの、素敵なものがたくさんあったのです。終わりではなく、始まったのです。



佐藤友祈さん・山田美幸さんらが携えてきた日の丸の掲揚のあとは、各国・地域の旗が入場してきます。コロナ禍、そしてアフガニスタンでは今まさに紛争が起きているなかで、どうにかして舞台にたどりついた選手たち。彼らは小さな鏡をスカイツリーの模型に貼り付けていきます。「選手が放った光を鏡に映し、世界を照らす」という意味合いなのだとか。まさにその通り、我が意を得たりという演出には応援の気持ち9割と「粘着次第で鏡が落下しそうですね…」という不安が1割、いい塩梅のドキドキ感で見守ります。

アイム・ポッシブルアワードの表彰、日本の鈴木孝幸さんを含む新アスリート委員の紹介、ボランティアの表彰とつづく式典。ボランティアに対して選手たちからもひときわ大きな拍手が贈られました。僕も本稿冒頭のような気持ちで大きな拍手を贈ります。本当によく頑張ってくれました。選手たちからの拍手の大きさ、ちゃんとお互いに気持ちは通じ合ったなと思います。「お・も・て・な・し」は嘘ではなかった。真心からのものでした。

↓その後につづいたショーの後半では、鏡を貼ったスカイツリーを含めて、色とりどりの東京の街並みが出現!


↓プロジェクションマッピングで華やかに演出!

これがダイバーシティってヤツか!

カラフルで楽しそうじゃない!



そして、5年前に東京が受け継いだバトンを今度はパリに渡す引継ぎの儀式。パリは五輪の引き継ぎ式とはまた違った趣向の演出で、ワクワク感を高めてくれます。パラアスリートたちの強靭な肉体を表現したという集団でのパフォーマンスや、眼球の動きをコンピュータで読み取ることで音楽を演奏するというパフォーマンスは、人間の肉体自体の魅力と、肉体の機能を失ってもテクノロジーがそれを補うという両面から、パラリンピックを祝福するかのようです。ちょっと悔しいけれど、すごくワクワクしました。東京を超えてしまうかもしれませんが、それもまたいいでしょう。今度はお客さんとして全力で楽しみますから。

↓パリのパフォーマンスはいちいちオシャレやの!



じょじょに終わりが近づいてくる式典。橋本聖子組織委員会会長とIPCパーソンズ会長によるあいさつでは、パーソンズ会長から気づきの一言をいただきました。素晴らしいアスリートたちの活躍を見たあとだけにガツンとくる、「認めてもらうためにスゴイことをしなくてもいいはずだ」というあるアスリートの言葉。障がいがある人を下に見るのも間違っているし、スゴイことをした人のみを褒め称えるのもまた違うのです。誰もが、何の助けや配慮や気遣いがなくても、その人の人生を人並みに苦労なく謳歌できること。「手伝ってもらったからできた」とか「スゴイことをしたから認められた」ではなく、平々凡々それでも幸せに、社会の一員として理不尽なく生きていけること、それが共生社会なのだと。

今大会素晴らしい活躍を見せたパラアスリートの背後には、平々凡々とした障がいを抱えた人がいる。五輪で活躍したアスリートの背後に、平々凡々とした自分自身がいるように。パラアスリートたちが少し向きを変えてくれた視線を、さらに遠くに伸ばしていく必要があるのだなと改めて感じさせられます。だからこそ、パーソンズ会長も閉会式ではなく新しい始まりだと強調するのでしょう。そうですそうです、今大会を経て新しいことが始まったのであれば、寂しがる必要もないのでした。そうですそうです。

式典の最後に流れるのは、困難を抱えながら歌いつづける歌い手たちによる「What a Wonderful World」。平和な世界を夢見るという歌に乗せ、大会の光景が振り返られていきます。その大半はボランティアたちの働きです。平和ではない今、困難な今、それでも夢見ることは止めず、小さな努力の積み重ねをつづけた人々の姿…これは落涙不可避の映像です。よくここまでこれた、胸がいっぱいになります。「コロナに打ち勝った証」という今大会を揶揄するときに引き合いに出される言葉がありますが、今こうして閉会式を迎えた今「コロナ禍には打ち勝った」と断言します。困難にただただ膝を折ったわけではなかったと。

それは困難に打ち勝って新しい人生の目標を追うパラアスリートたちに対しても、「満点ではないけれど、頑張ったよね」と胸を張ってもいいものかなと思います。次回…は僕が生きている間にはないかもしれませんが、もしも次回東京五輪・パラリンピックがあったなら、そのときはもっと素晴らしい大会にできたらいいなと思います。このパラリンピックから始まった新しいことの先には、もっと素晴らしい社会があり、その当然の帰結としての素晴らしい次回がある、そう信じて。

↓聖火が消え、TOKYO2020は静かにその役目を終えた…!


↓たくさんの「ARIGATO」を残して…!


↓技術不足でボケまくっていますが、フィナーレとしてホテルから見た国立競技場の花火をお届けします!


ARIGATO TOKYO!

KONICHIWA PARIS!

2024年にまた会いましょう!

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今回学んだことの復習を、まずは来年の北京五輪(あれば)でやりましょう!