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 贅沢な気分に浸れるアイスクリームとして人気のハーゲンダッツ。ほかのアイスクリームと比べるとちょっとお値段が高めなこともあり、その美味しさを最大限に味わうべく、仕事や家事を頑張った日のお風呂上がりなど、少し特別な時に食べる、という人も多いのではないでしょうか。

 今回は、そんな至福の時間で食べるハーゲンダッツをさらに美味しく味わうための3つのポイントを、Q&A方式で解説。ハーゲンダッツはなぜ硬いのか? 食べごろはいつなのか? はたまた溶けたら復活できるのか……気になる疑問にお答えします。

 知っていると、今後のハーゲンダッツ・ライフがよりいっそう充実すること間違いなしですよ。

Q1. ハーゲンダッツがほかのアイスと比べて硬いのはなぜ?

エッセルスーパーカップと比べると、その硬さの差は歴然

 冷凍庫から取り出してすぐのハーゲンダッツにスプーンを入れた経験がある人は全員わかると思いますが、明らかに他のアイスクリームよりも硬いですよね。カチコチです。

 ハーゲンダッツが硬い理由は空気の含有量にあります。この空気の含有量のことを「オーバーラン」と言い、オーバーランが低いとアイスクリームの密度が高くなり、濃厚でなめらかなアイスクリームになるんです。

 ハーゲンダッツは、そのなめらかなくちどけを実現するために、オーバーランを20~30%に抑えているそう。だから少し小さめのサイズでもあんなにずっしりとしているんですね。

 実際、おなじみエッセルスーパーカップと並べて爪楊枝を刺してみると、その硬さのほどがわかります。どちらも楊枝が刺さりはしますが、ハーゲンダッツの抵抗の強さたるや。スーパーカップがすんなり通るのに対し、かなり力を入れないと刺さりません。

Q2. 冷凍庫から出したハーゲンダッツ。食べごろはいつ?

側面を押して少しへこむくらいが食べごろ

 カップの側面を指で押した時、少しへこむくらいが食べごろのサインです。

 前述したように、ハーゲンダッツはオーバーランが低く、密度の高いタイプのアイスクリーム。オーバーランの低さは、濃厚でなめらかなくちどけを実現してくれる半面、“溶けやすい”という性質もあります。

 そのため、冷凍庫から出した直後にカチンコチンだからといって放置しすぎてしまうと、あっという間にやわらかくなってしまいます。置き忘れには十分ご注意を。

Q3. 放っておいたら溶けちゃった。また冷凍庫に入れれば味も蘇る?

左が一度溶けてからまた凍らせたもの、右が通常のもの。左の方が表面のキメが粗く、右の方がなめらか

 一度溶けてしまった後、また凍らせても味や質感は元通りにはなりません。

 その理由は、アイスクリームの中に含まれる「アイスクリスタル」にあります。このアイスクリスタルという小さな氷の結晶が小さく均一なほど、アイスクリームはきめ細かくなめらかな食感になります。

 しかし、温度が上がるとアイスクリスタルは大きくなり、一度大きくなった結晶が元に戻ることはありません。特にハーゲンダッツの場合、安定剤や乳化剤を使っていないので、温度変化の影響を受けやすいんです。

 実験として、一度溶かした後に再び凍らせたハーゲンダッツを食べてみたところ、表面のキメが粗く、目視できるほど氷の粒ができていました。食感もシャリシャリ、ザラザラとしていて、いつものなめらかさとはほど遠いものでした。

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 暑くてアイスクリームが特に美味しい季節。ぜひ最高のタイミングとお気に入りのフレーバーのハーゲンダッツで、お疲れ気味の自分を労わってあげてくださいね。