和紙を用いた各種の貼り箱の事例

大阪府大阪市で和紙問屋を営む小野商店は、2021年6月から「彩紙器(さいしき)」と題した取り組みを開始する。近畿地方で展開される中小企業に向けた支援サービス。同社が取り扱うさまざまな和紙によって貼り箱を別注で作成する。

小野商店は、全国の機械漉き和紙や手漉き和紙を取り扱う卸売店。紙漉きの表現技法を生かし、客のニーズに合わせた別注抄造も行っている。また、和紙の卸販売と紙器をはじめとした各種紙製品づくりを通じ、企業のブランド力の向上も支援。今回スタートする「彩紙器」サービスは、昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響により、インターネット通販などの“巣ごもり”の消費が広がり、貼り箱をはじめとした紙器の需要が高まっていることを背景に誕生した。

貼り箱は、ボール紙を生地にして箱を作り、四隅をクラフトテープで止め、箱の大きさに合わせた和紙などを貼って手加工で包んで仕上げる化粧箱。企業の商品のブランド力の向上を図ることができる。今回の「彩紙器」サービスも、商品の高級感の演出や他社との差別化、認知度向上など、中小企業のブランド力向上の支援を目指すもの。それにより、同社の販路拡大と収益源の多様化を図る狙いがある。


貼り箱に使用される和紙素材の例

小野商店
URL:http://www.onopapers.com/
2021/05/24