自らを「超ドケチな大富豪」と呼ぶ女性(画像は『The Irish Sun 2021年1月27日付「PENNY PINCHER ‘World’s cheapest millionaire’ refuses to buy ANYTHING new and eats 43p cat food - despite having £3.9m in the bank」(Credit: TLC)』のスクリーンショット)

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米CATVチャンネル「TLC」が今から7年前、米ネバダ州ラスベガス在住の大富豪エイミー・エリザベスさん(Aimee Elizabeth、57)にインタビューを行った動画が今月末、『The Irish Sun』『Mirror』などで紹介された。エイミーさんの超ドケチ(Extreme Cheapskates)な生活の様子は昨年、YouTubeでも公開されており「この節約ぶりは半端じゃない。何年経ってもドケチぶりには驚愕」との声があがった。

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米ネバダ州ラスベガスに住むエイミー・エリザベスさん(57)は、15歳でアルコール依存の母親に家を追い出されホームレスになるも、ドケチな生活を続けてミリオネアとなった苦労人だ。

家を失った後、エイミーさんはチャリティ団体などの助けを一切受けずに複数の低賃金の仕事をこなし、20歳で観葉植物やペットシッター関連の会社を立ち上げた。さらにナイトクラブの経営やファッションショービジネスにも手を広げて財を成すと、38歳で4つ目の会社を売却して引退した。その後は不動産仲介や投資家、ゲストスピーカー、ビジネスコンサルタントとして活躍しており、自分の経験を綴った本の出版もした。

こうしてエイミーさんの純資産は50歳で約5億5千万円(530万ドル)となったものの、その生活は大富豪とは程遠いほど質素で、時に人を唖然とさせるほどのドケチぶりだった。

その驚くべき節約術を紹介しよう。

1.給湯器の電源は普段は切っておき、朝シャワーを浴びる22分前につける。これで1か月80ドル(約8300円)の節約になる。
2.食器洗いスポンジはボロボロになるまで捨てずに使い切る。
3.包丁は1本しか持たず、使用後は水を使わずにタオルで拭く。水道代が節約できる。
4.家の掃除や庭の手入れは元夫マイケル・マレーさん(Michael Murrey)が無償でやってくれるので任せている。エイミーさん曰く「マイケルにとって良い運動になり、掃除代1か月400ドル(約41000円)が節約できる。双方に利益があるウィンウィンの関係」という。
5.新しいものは買わず、無駄遣いはしない。これで年間20万ドル(約2086万円)の貯金ができる。
6.1か月の予算は1000ドル(約104000円)以下。それ以上は使わない。
7.家の家具は一流だが、引っ越しセールやガラクタ市などを利用した中古品を置いている。
8.車は1996年製(当時で17年前)のフォード・マスタング。擦り減りすぎたタイヤ交換など1000ドルの修理をしないと危険と言われているが、最低限のケアしかしない。友人は、いつ故障して止まってしまうかわからないため同乗することをためらうほど。
9.月1回のロサンゼルスへの出張は片道4時間をかけて愛車を運転する。250ドル(約26000円)の飛行機代の代わりにかかるのは80ドル(約8300円)のガス代と10ドル(約1040円)のオイルチェンジだけだ。

エイミーさんが現在住んでいる家は、離婚したマイケルさんが「この家を出て行ったら、きっと粗末な1ベッドルームのアパートに行くんだろう」と心配し、元妻のために残していったものだ。またエイミーさんは、車が故障すればマイケルさんを呼び出して足に使っており「マイケルは心の温かい人よ。私のことをよくわかっているの」と語るも、視聴者からは「元夫はいいように使われているだけ」と呆れる声もあがっていた。

さらにエイミーさんの友人ティナさんは、こんな“超ドケチ”エピソードを披露した。

「家に遊びに行ったときにランチをごちそうすると言われてね。ツナのサンドイッチを作ってくれたんだけど、食べてみたら魚臭いのよ。それでキッチンのカウンターを見たら空の猫缶が置いてあってね。まさかとは思ったけど、やられたわよ。」

エイミーさんによると、人間用のツナ缶は89セント、猫用は59セントだそうで、1缶で30セントが節約できるとのことだ。

またこれらのほかにも、「節約家の鑑」とでも言うべき究極のエピソードが紹介されている。ロサンゼルスに出張予定の日に車が故障してしまったエイミーさんは、夫を呼び出して空港に向かうと、個人で小型飛行機を所有している見ず知らずのパイロットに「どうせロサンゼルスに行くんでしょう。席が空いているなら乗せてちょうだい」と頼み込み、まんまと飛行機に乗せてもらったのだった。通常2000〜3000ドル(209000円〜313000円)するそうだが、エイミーさんの強引さにパイロットが根負けした様子だった。

エイミーさんは自らを「超ドケチの大富豪」と呼んでおり、インタビューの最後には「私のケチっぷりを嫌がる人ももちろんいるわ。でも私は気にしないのよ。だってそれが私のやり方だもの!」と爽やかな笑顔を見せた。

しかしながら、視聴者の反応は決していいとは言えない。

「ツナ缶でたった30セントの節約! 友達にはなれないわ。」
「そんなに貯金して何に使うの?」
「元夫が哀れ。優しすぎる。」
「苦労したんだろうけど、人生楽しいの?」
「ただ自己中心的なだけ。きっと二度と結婚はできないね。」
「本人が満足なら、いいんじゃない?」

なおエイミーさんは現在、ネバダ州のチャリティ団体「StreetTeens.org」で世界中の貧困をなくす活動をしており、本の執筆や講演、ビジネスコンサルティングなどを続けているという。独身で猫2匹、カメ7匹、複数のコイを飼っているそうだ。

画像は『The Irish Sun 2021年1月27日付「PENNY PINCHER ‘World’s cheapest millionaire’ refuses to buy ANYTHING new and eats 43p cat food - despite having £3.9m in the bank」(Credit: TLC)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)