子どもが成長する中で必要なのはポジティブな気持ちばかりではない



毎日子どもと向き合い、子育てをしながら家事もがんばるお母さん。子どものためにと自分を二の次にすることもあるでしょう。

でもお母さんだからといって毎日完璧でいなくてもいいのです。イライラする日もあるでしょう。泣きたくなる日もあるでしょう。そんな完璧じゃないお母さんの姿を子どもに見せたっていいのです。

負の感情を表すことは子どもの成長にも必要なものです。お母さんが素直に感情を表現することで、子どもにもそうしていいと伝えられるのです。

嫌なことがあっても、嫌だ・悲しいなどの気持ちを言えない子どももいる



3歳のSちゃんのお母さんはSちゃんに楽しい・うれしいなど前向きな言葉を多く使ってほしいと考えていました。そのため家でもポジティブな言葉を使うようお父さん・お母さんは普段から心がけています。

しかしSちゃんが幼稚園に入ってから困ったことが起こるようになりました。それはSちゃんが嫌なことをされても何も言わないことです。

お母さんは嫌なことがあっても言っちゃだめとは教えてはいませんでしたが、Sちゃんは不快な気持ちを意思表示できなかったのです。

うれしい・楽しいだけでなく、ネガティブな感情も伝えていいと教えよう



ネガティブな感情を言葉で表現することは、体験を通してできるようになるもの。遊ぶ中で“楽しい”という思いを感じ、伝えるようになることと同じです。

今までは悲しくなる経験をすることが少なったSちゃん。気持ちをどう表現していいのかまだ分からないだけなのです。

家で過ごすなかで、ネガティブな感情も素直に言葉で表現していいことを伝えると良いですね。悲しいことがあれば「お母さんは悲しい」とお母さん自身が言葉にして伝えましょう。

自分の気持ちを表現できること、相手に伝えられることはストレスを軽減する



自分の思いを言葉にして伝える効果は、相手に気持ちが伝わることだけではありません。ストレスを発散することもできます。

自分の気持ちをうまく言えないとき、大人でもストレスに感じることもあるでしょう。子どもも同じなのです。

自分の思いを素直に伝えることは大事だと子どもに伝えましょう。また自分の気持ちを表現する方法を知ると、お友だちがネガティブな感情を表現したときも理解できます。

友だちの気持ちのわかる優しい子になります。

今日の1日1成長



悲しい感情も嫌だという感情も言葉にして伝えるお母さんの姿を見せよう

子どもの表現力も1成長、お母さんの伝達力も1成長。

みきいくみ(文)田中京子(編集)日本キッズコーチング協会(監修)http://jakc.or.jp/