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舞の海VS NHK太田アナの壮絶な戦い!

緊急事態宣言下の東京で、大相撲初場所は静かに幕を開けました。関取16人、力士65名が休場するという異例の事態。しかし、大相撲にとってこの程度のことは「経験済み」の話です。かつてはお家騒動で力士48名が離脱し、番付グチャグチャで場所を開催したこともあります。65名の休場など何のその。できることをできる範囲で「どうにかしてやる」のに人数の問題など気にしてはいられません。

↓「異例」ではあるけれど「未体験」ではない!すべてを相撲は通過してきている!


これまでも大相撲は感染対策を積み上げながら場所を開催してきた実績があります。自分たちのアイデンティティを揺るがす覚悟で「指定場所以外での飲食禁止」を打ち出したもしました。すべての入場者に携帯用消毒液を配布するという積極的な取り組みもしています。決してデブが野放図におしくらまんじゅうしているわけではありません。状況はさらに厳しさを増してきていますが、それが新たな世界です。その厳しさのなかで人間は生きていくのだと覚悟するならば、何もせずに冬眠しているわけにはいきません。

確かに物珍しい光景は多くありました。十両土俵入りでは東方力士が9人、西方力士が10人となり、どれぐらいの距離で並べば土俵を上手に一周できるかも手探り状態。詰め過ぎたり、空け過ぎたりでぎこちない部分がありました。出場力士19人で十両の番数はわずか9番。取組あたりの時間が15秒くらいとして、アクチュアルプレイングデブタイム(実プレイ時間)は2分少々ということに。

しかし、場所において何ら困ることはありません。これが格闘技興行ならカード数が急に減るとイベント時間を埋めるのにも苦慮するでしょうが、相撲ではもともと力士自体は土俵の上に出ている状態で時間を埋めておりますので、塩をまいたりタオルで無駄に汗を拭ったりする回数を増やせばよいだけのこと。何回も、何回も、何回も塩をまいて、良質な漬物を作る作業みたいなものを繰り返せば、番数は少なくともそれっぽい感じにはなります。

呼出しや行司の不在という問題もありますが、それもまったく気になりません。むしろ普段の場所において「この行司は今日たった2番しか裁かんのか…」「この呼出しはたった2番名前を呼ぶだけなのか…」「こんなんひとりで10番くらいずつできるだろ…ていうか朝から晩までできるだろ…」と過剰な人員の存在のほうが気になっていましたが、まさにそれこそが「社会の余力」だったわけです。長時間に及ぶ濃厚な接触を避けることができるだけの余剰人員、それこそがまさに「備え」だったわけです。多少の欠員が出ようが大相撲の回転は止まらない。やっぱり相撲だ、100人欠けても大丈夫!(※イナバ物置のリズムで)

↓うん!ちゃんと土俵を囲めてますね!最少で4人くらいいれば大丈夫な気がします!

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土俵上の活動アレコレを見ていても「今にして思えば」ということがたくさんあります。毎回毎回水まいてホウキで土俵を掃くムーブも、疫病対策ではないとは思いつつも、消毒液をまいて掃き清める感染対策へと即座に転換することができるという無駄のなさ。やたらとまかれる塩も、小まめな手指消毒だったと考えれば納得です。仕切り線を挟んで向かい合う力士は「仕切り線の幅70センチ、仕切り線の太さ各6センチ、一歩下がってそれぞれ10センチ」と勘案すれば、濃厚接触の基準から外れる「間隔1メートル」をバッチリ確保しています。実際の取組(15秒程度)が始まるまで、対戦力士は濃厚接触圏内には入らないようなシステムに最初からなっていたのです!(な、な、何だってーーー!)

コンビニですら徹底されていない「トレイを使った金の受け渡し」なんて、ずーっと前から行司は「軍配に乗せて懸賞金を渡す」で実践してきています。「まわし一枚」という格好も、取組後に即座に風呂に入って着替えずにはいられなくするという隠された効果があったのです。我が身に置き換えても「半裸で砂まみれ」の場合、最初にやることは風呂一択ですよね。絶対にそのまま食事とか、そのまま移動とかはあり得ません。「まず風呂」というシステムを大相撲はずーっと前から確立してきている。まるですべてがこのコロナ禍を予見していたかのようです!(な、な、何だってーーー!)

↓よくわからずにやってきた伝統的対策+最新の標準的対策で、大相撲は安心・安全を追求しています!


大相撲は感染対策の宝庫!

意識と知識が低くても、先人たちが積み上げた謎風習が補ってくれている!


↓初日には間に合わなかったけれど、チケットの払い戻しにも対応するとのことです!

初日ぶんも追って払い戻し対応がされそうですね!

正式発表を待ちましょう!



このように相撲を取り巻く人たちは、できる限りの対策をして「どうにかして大相撲をやる」で足並みが揃っています(※揃っていない人は引退に追い込むから、揃っているで間違いない)。しかし、「コロナはひとり一派」でありますので「どうにかしてやる」のなかにも多種多様な意見が存在するのも事実。それを示唆するように、この初場所では角界内でのイデオロギー抗争のようなものが演じられていました。

抗争を演じたのは相撲解説者・舞の海秀平さんと、NHK太田雅英アナ。東方・舞の海さん(青森県西津軽郡出身、コロナはただの風邪部屋所属)はこの厳しい場所にあたって、テレビでどうしても言いたい持論があるようで、隙あらばそれをぶっ込もうとしてきます。対する西方・NHK太田アナ(神奈川県藤沢市出身、NHKアナウンス部屋所属)は、「コイツ何言ってるんだ?」「貴様黙れ」「自然食品でコロナは防げない」などのNGワードを使わずに「世間に大相撲開催をお認めいただけるような意識感」を演出しなければいけないという非常に難しい防戦を強いられます。

↓まず前半戦、舞の海さんはいきなり「指定感染症」というワードをぶっ込んできました!
太田アナ:「このような状況での初場所となりましたが、どうお感じでしょうか」

舞の海:「休場者は多くなりましたけれどもね、でも私は開催してよかったなと思いますね」

舞の海:「これ相撲協会の人たちにも生活もありますしね、その辺はバランスを取って進んでいったほうがいいんじゃないかなと思いますね」

太田アナ:「まぁもちろん、医療従事者の方は大変だという状況もありますので、軽々には申し上げられませんけれども、開催となった以上はですね、土俵から明るい話題が出てほしいですね」

舞の海:「そうですね、熱戦が1番でも多く繰り広げられてくれれば、それだけ盛り上がりますしね」

舞の海:「まぁアレですよ、もうなかなか力士が感染したと言ってもですね、だんだん驚かなくなってきましたね」

舞の海:「去年はですね、かなり衝撃的だったんですけれども、もうかなり想像以上に蔓延しているんじゃないかなと思いますよね」

太田アナ:「まぁ、全国的に広がってしまっているわけですが」

舞の海:「指定感染症にしているうちはもうこの状況つづくでしょうね、ハイ」

太田アナ:「うん、まぁ、全国の、いや世界の皆さんが終息を祈っているわけですが、今国技館では、あー、年間最多勝あるいは新聞社の表彰がつづいているところですが、この時間を利用して、えー、今場所の展望をしていくことにいたします

●舞の海(わだいそらし)太田アナ○

まるで「指定感染症になどしているから、こんなバカげた騒ぎになっちゃってるんだ」「ワシはもう慣れた」「コロナはただの風邪」とでも言いたげな舞の海さんは、自分の持論を展開するだけですので、攻め一辺倒で非常にラク。しかし太田アナは、新型コロナウイルスの危険性を強調して反駁すれば「では相撲は中止ですかね…」という世論を喚起することになりますし、かと言って舞の海さんに同調すれば「そんな意識の人たちがやっているのでは相撲は中止ですかね…」という世論をやはり喚起してしまう。相撲を愛するがゆえに対応が難しい場面でした。

しかし、その点はさすが言葉の職人・NHKアナだなという対応で、太田アナはこの難しい取組に勝利しました。指定感染症云々という日本のみの話ではなく、世界的なパンデミックであるのだぞと。大相撲は世界のお客様によって支えられているインバウンド興行であるのだぞと。世界的な終息なくして「かつての光景」は戻らないのだぞということを、わずかな時間で的確に指摘。急所をチクリと刺して舞の海さんを叩きつけたうえで、今場所の展望へと華麗に話題を切り替えてみせました。

もちろんコレで引き下がる舞の海さんではありません。必要とあらば頭にシリコンを埋め込んででも壁を突破する胆力がある。今場所の休場者を一覧で紹介し、それでも頑張っていこうじゃないかという話を太田アナが展開したタイミングで、舞の海さんは取り直しの一番を突如仕掛けてきました。はたして太田アナは「そういうこと言ってるんじゃないから」「勝手にクチを挟むな」「呼ばれたときだけ答えて、相撲の話だけしてろ」などのNGワードを使わずに対応できるのか。難しい戦いです!

↓後半戦、舞の海さんの奇襲を華麗にいなした太田アナの言葉力に脱帽です!
太田アナ:「(休場者の状況を改めてお知らせ)」

太田アナ:「過去最も多い初日から(関取)16人の休場という異例の事態ですけれども、尾車事業部長は『制約のなかで力士たちには、初日に向けて稽古をしてきたその頑張り、いい相撲を取ってファンの皆様に元気を届けてほしい』と話をしました」

舞の海:「太田さん、濃厚接触の力士はやっぱりかわいそうですね」

太田アナ:「こういう感染症の広がりがあるなかで、致し方のない判断だったとは思いますけれどもね…」

●舞の海(がんむし)太田アナ○

舞の海:「そうですね、ですからこの新型コロナをインフルエンザと同じ程度のね、処置ができるようになれば、もうガラッと変わりますけどね」

太田アナ:「うーん、まぁ、ワクチンの開発なども進んでいますけれども、新型コロナウイルスの変異種のニュースなども伝わってきていますので」

●舞の海(どんびきおとし)太田アナ○

舞の海:「力士だけではなく高校の全国大会ですよね、ほかのスポーツに出ている高校生なんかもですね、直前で試合に出れないということがたくさん起きていますからね」

太田アナ:「まぁさまざまな競技で、まさに高校生や中学生・大学生も、スポーツの現場では、大会の中止、出場できないという状況が起きました」

太田アナ:「そう言えば、あのー、相撲の世界では中学相撲・高校相撲の全国大会が去年中止になったということで、元日に東京都内で全国規模の大会が行なわれたということもありました」

●舞の海(じょうほうつけたし)太田アナ○

太田アナ:「そういう意味ではこの翔猿は、この青いしめこみで頑張っています。医療従事者の皆さんへの感謝の気持ちを込めて、この色を決めたという話も以前していました」

●舞の海(じょうほうあびせたおし)太田アナ○

放っておけば「不満タラタラ」みたいになりそうな話を、最後は医療に携わる人たちへの感謝にまで切り返した!


濃厚接触だけで休場となった力士への論調を「かわいそう」から「致し方なし」に軌道修正し、「新型コロナはインフル並みの雑魚」とでも言いたげな論調を「ワクチンの開発などが進めばインフルエンザのように死者・重症者を抑制することも可能になるかもしれませんがどうでしょうか」という論調に巧みにすり替え、さらに怒涛の情報群で一気に舞の海さんを土俵下に突き落として見せた太田アナ。

特に美しかったのが、翔猿のまわしの話で強引に締めた最後の部分。何度聞き返しても翔猿の話の前にある「そういう意味では」がどういう意味なのか僕には理解できませんでした。前後の話はまったくつながっていませんから。しかし、太田アナはこの「不満タラタラマン」が角界を代表する意見ではなく、異端の一派であることをどうしても示さねばならないと反射的に察したのでしょう。

そのときに、たまたま土俵上にいた翔猿のまわしの色の話を瞬時に持ち出し、大相撲をこのように開催させていただいていることのありがたさ、医療に携わっている人たちへの感謝が、まさに角界の内側から滲み出ている様子をしっかりと伝えてくれた。これは角界にとってもとてもありがたいことでした。メディアとしての責任の一端を果たすような振る舞いでした。

舞の海さんが個人の持論として何を思うかは自由ですし、賛同する人も相応にいるとは思いますが、それはあくまで舞の海さんの意見。それを真っ向否定してヒートアップさせるわけではなく、穏やかな放送を維持しながら、最後は角界に広がる別の感情を伝えてくれた。豊富な取材に基づく知識と情報。それを「伝える」ことに徹する姿勢。こういう言い方をできるようになりたいものだなと感服しました!

↓みんなが舞の海さんみたいな意見ではありませんので、お含みおきください!


↓大相撲は安心と安全を追求しながら頑張っていく所存です!


安心と安全を追求しながら大相撲は「舐めずに」頑張っているはずです!